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電気釜でおいしいご飯が炊けるまで |
−ものづくりの目のつけどころ・アイデアの活かし方− |
大西正幸著 |
B6・208頁 / 1980円 発行年月日 : 2006年12月 ISBN : 4-7655-4452-4 |
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電気釜は,今でこそごく当たり前のように私たちの生活に浸透しているが,わずか50年前までは「米と水を入れ,スイッチを押せばご飯が炊ける」機械など思いもよらないものであった。本書は,筆者が長年電気釜の開発に携ってきた経験を生かし,電気釜の歴史としくみについてまとめた書。半世紀にわたる電気釜の歴史を紐解く中で、なぜいまもって家電メーカーが「おいしい炊く」努力を続けているのか、その理由を掘り下げる。また、「おいしいご飯を炊く技術」など、私たちの身近で参考になる関連事項も盛りだくさん。
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第一章 電気釜の誕生 「電気竈」、「電熱煮炊器」、「電気飯炊器」、そして
1 女性解放と住宅革命をもたらした─主婦の宿願だった「自動式電気釜」─ 2 「電熱煮炊器」とは─手動式電気釜の時代─ 3 おいしさは蒸らし効果です─自動式電気釜のしくみ─ コーヒーブレイク 1 お櫃(おひつ)のはなし 4 男の発明ごころ─特許に見る電気釜の揺籃期─ 技術ノート 1 ハンドルのはなし
第二章 保温釜の進化 三時間、一二時間、二四時間、そのさきは
5 その保温はおいしいの─何時間保温を続けますか─ 6 おひつが消えていった時代─電気釜の種類と特徴その一(一九五五〜一九七八)─ 7 センサとマイコンまかせの時代─電気釜の種類と特徴その二(一九七八〜一九八七)─ コーヒーブレイク 2 杓文字のはなし 8 炊飯技術はどこまでも─進化する電気釜─ 9 炊飯技術の基礎─電気釜のJISとは─ 10 はじめは単純なふた─蒸気口の進化─ 11 三合炊きは、ご飯何杯分炊けますか─社会の変化と炊飯容量─ 技術ノート 2 つゆ受けのはなし
第三章 おいしさの秘密 「香り」、「味」、「粘り」、「硬さ」、それから
12 お米は踊らない─「かまど炊き」の秘密その一─ 13 なぜ?「ババさまが飛んできた」の!─かまど炊きの秘密その二─ 14 知っていますか七つの関所─「炊飯」までクリアできますか?─ コーヒーブレイク 3 箸のはなし 15 付属の計量カップを使っていますか─米の計量と加水の再確認─ 16 おいしさの判定やいかに─一番おいしいご飯─ 17 ご飯をほぐしていますか─炊飯後においしくする技術─ 技術ノート 3 上縁部溝のはなし
第四章 おいしいデザイン 「単色塗装」、「花柄」、「ステンレス」、さてさて
18 かまど炊きから電気釜への時代─ご飯がおいしい? デザインその一─ 19 家中、花園となった時代─ご飯がおいしい? デザインその二─ 20 形状自在、プラスティックの時代─ご飯がおいしい? デザインその三─ コーヒーブレイク 4 お茶碗のはなし 21 新商品のつくり方─市場調査から、販売まで─
第五章 おこげがご馳走 「おかゆ」、「無洗米」、「おこげ」、何でも炊ける
22 おかゆを食べていますか? ─多機能化の先がけ・おかゆ炊き─ 23 手間が省けて普及が加速─無洗米の秘密─ 24 何でも炊ける調理器─万能は便利ですか─ 25 おこげがご馳走─世界に広がる電気釜─ 技術ノート 4 ディンプルのはなし
第六章 IH釜の時代 「クラッド鍋」、「溶湯鍛造鍋」、「土鍋」、その次は
26 IH釜、開発競争の時代─電気釜の種類と特徴その三(一九八八〜)─ 27 おいしさの鍵を握るアルミ合金─内なべ開発競争その一─ 28 おいしさは椀形状と厚さです─内なべ開発競争その二─ コーヒーブレイク 5 卓袱台のはなし 29 玄米ブームに乗る圧力IH釜─電気釜の種類と特徴その四(一九九二〜)─ 30 これからの炊飯技術─究極のおいしさを求めて─
付録1 IH炊飯器の原理と構造 付録2 おいしいご飯の炊き方 付録3 JIS「電気がま及び電子ジャー(JIS C 9212)」 付録4 お米の系図 付録5 電気釜開発史年表 付録6 電気釜の主な特許 付録7 昭和三十年代の電気釜を見ることができる博物館 付録8 炊飯器に関連する法律
参考文献(年代順まとめ)
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