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岡崎稔・鈴木宏明共著 |
B6・202頁 / 1980円 発行年月日 : 2005年6月 ISBN : 4-7655-4442-7 |
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「おいしい水ブーム」で安全で体にいい水・おいしい水への関心が高まる中,各種ミネラルウォーターをはじめ海洋深層水,アルカリイオン水,還元水,磁化水,波動水といった様々な「水」や,種々の浄水器,さらには特別の効能を水に付加することができると謳う整水器や活水器なども登場しており,一般消費者にはわかりにくく,その選択に迷ってしまいます。本書では,これらの水の成分や効能,機器の仕組みを科学的に解明・検証し,また,水道水の賢い利用法を提案します。
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はじめに
第1章 飲み水の常識---ウソ、ホント 1.水道水には、発ガン性物質や農薬などが混入しているので、飲んではいけない 2.ビルやマンションの水は、水槽や配管が汚れているので、そのまま飲まない方がよい 3.「ミネラルウォーター」は、ミネラル成分を豊富に含んだ、体にいいおいしい水である 4.海洋深層水」は、ミネラル成分が豊富で体によく、血液をサラサラにする 5.「浄水器」を通すと、水道水がおいしいミネラルウォーターになる 6.「アルカリイオン水」を飲むと胃腸病が治り、調理に使うと料理がおいしくなる 7.「活水器」は磁気や特殊な石の作用で水を活性化し、体に吸収されやすいおいしい水をつくる
第2章 水道水のなにが問題なのか 1.水道水は、なぜ「まずい水」になったのか 水道水の異味・異臭事件 消毒用塩素も犯人に ろ過技術の進歩で、水はまずくなった 2.水道水は、なぜ「危ない水」になったのか トリハロメタン騒動の顛末 花形産業のハイテク工場も犯人だった 3.水道水に含まれる、どんな物質が「危ない」のか トリハロメタンでガンは発生するのか 消毒用の塩素も危ないのか まだあるトリハロメタン以外の発ガン性物質 水道給水管の材質にも問題が…… 飲み水のリスクをどう考えるか 4.ビルや集合住宅の水にはどんな問題があるのか 家庭内の水質管理は、個人の自己責任 貯水槽の管理はどうなっているのか ビルやマンションの水を、おいしく安全に飲むために
第3章 ミネラルウォーターを検証する 1.ミネラルウォーターとはどんな水なのか ミネラルウォーターの実像と虚像 「大自然の水」、実は加工したブレンド水 2.ミネラルウォーターは、体にいいおいしい水なのか おいしい水とまずい水、水の味はなにで決まるのか ミネラルが豊富な水か、おいしい水か ミネラルウォーターなら、飲んで安心か 3.国産品と輸入品、どちらを選んだらよいか 輸入ブランド品の生まれ故郷は山間部の泉 加熱殺菌を認めない、ヨーロッパ産の商品 国産品と輸入品には、どのような差があるのか 4.ミネラルウォーターの上手な選び方、活用法 氏、素性のはっきりしたものを選ぶ 衛生と品質管理の行き届いたメーカーのものを 輸入品は、その特徴にあった使い方を ミネラルウォーターでダイエットできる? ミネラルウォーターは、目的をはっきり確認して選ぶ
第4章 浄水器を検証する 1.浄水器でおいしいミネラルウォーターができるのか 水道水の異味、異臭問題で浄水器ブームに火がついた 浄水器の能力には限界がある 2.浄水器を使っていれば安全で安心か 浄水器の性能は保証されているのか 表示された汚染物質は、確実に除去されているのか 3.浄水器にはなぜ細菌が繁殖しやすいのか 浄水器のウィーク・ポイントは雑菌問題 メンテナンスが悪いと、浄水器が「汚水器」になる 4.浄水器はなぜ悪質商法の標的になりやすいのか 浄水器詐欺、アノ手、コノ手 浄水器をネタにした手口は、見破られにくい 5.浄水器の正しい選び方、使い方 使う目的をよく確認し、絞り込むこと 浄水器が必要な水質かどうかを考える 浄水器の能力、性能には限界がある 雑菌問題や目詰まりへの対応も不十分 雑菌、目詰まり解決は、カートリッジの交換しかない 水を勢いよく出すと、浄水器のろ過性能は下がる どんな浄水器を選んだらよいか ろ材の洗浄機能を持つ浄水器「ハーレーII」 使い勝手がいいポット型浄水器「ブリタ」
第5章 整水器、活水器を検証する 1.整水器や活水器、浄水器とどう違うのか 2.アルカリイオン水とは? どんな効用があるのか 不思議な水でも、魔法の水でもない 確実なのは、胃腸病の症状改善と美容効果だけ アルカリイオン整水器に期待できる効能はなにか 3.還元水とはどんな水で、なぜ体によいといわれるのか 悪玉「活性酸素」を消す還元水とは何か 還元水にはどんな作用、効用があるのか アルカリイオン水は還元水なのか クラスターが小さい水は、健康にいいのか 4.磁化水、πウォーター、波動水とはどんな水なのか 活性化すると、水はどう変わるのか 磁化処理によって水はどう変わるか πウォーター・波動水、一般の水とどう違うのか 5.整水器、活水器の正しい選び方、使い方 アルカリイオン整水器は、使い方を考えて選ぶ 電解還元水をつくる整水器もある 活水器は選ぶための情報が不足している 活水器は、なにを根拠に選んだらいいのか 根拠や裏付けのある活水器は限られている 活水器、可能性は大きいが効果は未知数
第6章 いま注目の「おいしい水商品」を検証する 1.「海洋深層水」は、ミネラルウォーターとどう違うのか 「海洋深層水」とはどんな水なのか 海水がどうして飲めるのか、どんな用途があるのか 海洋深層水はなぜ体にいいといわれているのか 市販の海洋深層水は、本当にミネラル分が豊富なのか 2.「活性水素水」「バナジウム水」とは? どんな効用があるのか ガンを治す「奇跡の水」はあるのか 「ルルドの水」も「日田の水」も活性水素水? 「バナジウム水」を飲むと血糖値が下がる? 日本にも「奇跡の泉」はあるのか 3.「おいしい水自販機」の水はなぜ安いのか? また安全か おいしい水の計り売りに、なぜスーパーが進出したのか 水道水を逆浸透膜(RO)でピュアウォーターに変える 専用容器の衛生管理に気を付ける 4.「おいしい水の宅急便」とはどのようなシステムか 重い水を運ばないですむのが人気の理由 人工的につくったミネラルウォーターも登場
第7章 水道水を見直そう 1.「おいしい水商品」過信、過剰依存は禁物 天然水なら安全で、おいしいのか 甘いミネラルウォーターの水質基準も問題 科学的根拠が乏しい商品は、その効果も乏しい 2.水で病気が治る? 水はクスリではない 「体験者の声」に惑わされないこと 体にいい水より、体にいい飲み方を心掛ける 3.毎日飲むものだからコスト・パフォーマンス評価も必要 ミネラルウォーターの値段、水道水の700〜1000倍 浄水器、整水器の水は、一リットルいくらか 安い水道水を賢く使うことを考える 水道水は、本当に「危ない水」なのか 水道水は、本当に「まずい水」なのか 水道水のメリットを見直し上手に使う
おわりに
参考文献
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