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書籍詳細
 
21世紀型環境学入門
−地球規模の循環型社会をめざす−
本多淳裕著
B6・214頁 / 1980円
発行年月日 : 2003年1月
ISBN : 4-7655-4435-4
 

内容紹介
地球温暖化やダイオキシン汚染などの環境問題は,従来のような汚染物質の排出者責任や対策技術の問題としての取組みでは対処不能であるということは,だれもが首肯するところであろう.この種の問題は,生産・流通・消費・行政におけるすべての人々が,ぞれぞれの立場で旧来のやり方や習慣,価値観などを見直し,構築しなおすことによって初めて,解決へと向かいうる問題である.本書は,そのような観点から,環境問題に関心をもつすべての人,とりわけ学生などの若い人たちに向けて,一人一人何ができるか考えようと提案するとともに,その材料を提供する,21世紀にふさわしい新しい環境学のガイドブックである.全87話.
 
目次
1.生き方を変える
人は環境を変える動物/生物はそれぞれ環境を選ぶ/人間に都合のよい環境を保つ/環境は自分自身で守るもの/日本人は環境保全に不熱心/自然保護運動の大切さ/水はすべてのいのちの根源/環境改善の叫び声は大きくなったが/開発途上国の環境をよくする/環境をダシに使うな

2.過去の環境汚染に学ぶ
安心して息もできなくなる/地球温暖化はなぜ起こった/人は水を汚しても仕方がないのか/有害物質の犠牲者に教えられて/きれいな水源と水質の確保/子孫に悪い土地を残してきた/不自然にしたことのシッペ返し/まともな環境の目安/排出はどこまで許されるのか/環境関連裁判の役割

3.環境ビジョンを確立する
環境対策はグローバルな視野で取り組む/幸せを続けるためのビジョン/環境をよくするために何が必要か/資源の過剰消費が汚染の原因/環境汚染の少ないエネルギー/環境関連事業での公私の分担/ビジョン実践のための法制度/曇りなく真実をみる目/環境保全への行政のかかわり/世界の次世代の幸せのために

4.自然を身勝手に変えない
多様な生物と共に生きる/自然を変えないで生きられるか/災害対策で環境を破壊しないで/環境に優しい建設事業はあるか/儲けるための自然破壊/水辺は自然環境にとって大切/土を使えなくする規制はおかしい/交通設備は無制限に増やしてよいか/建て替えない家に住む/自己防衛のための住環境の整備/快適環境へのコントロール/人の作った緑になじむ

5.処理・処分とはどういうこと
何でも処理すればよいのか/排ガスを処理する前に/田舎でも下水処理が必要か/下水道で工場排水処理をしてもよいか/地域企業の環境対策を信じるか/事業系ゴミの不思議な動向/新技術で高度処理するというのだが/有害物質は完全に管理せよ/環境プラントメーカーの将来性/産業廃棄物処理業の将来/市町村が関与する必要のある廃棄物

6.自然と共生する産業
太陽エネルギーの固定を促そう/エネルギーを浪費する農業/自然の営みを促進する/コンポスト化施設のあり方/森林の緑は人類の財産/徹底利用するシステムが必要/畜産は根本的に見直す/気ままな漁業は許されなくなる/自然共生型産業を促進する限界/食品産業はシビアであって当然

7.工業生産と環境保全は両立できるか
製造業は不用物も製造している/工場での汚染物質排出の原因を探る/製法を変えて排出を抑制する/化学工業は環境劣化の元凶/排水を出しやすい工程の見直し/不用商品をメーカー責任でリサイクル/ライフサイクル アセスメントを重要視/自動車は環境対策でも先端産業/リース業を見直してはどうか/環境保全に役立つ企業になろう/扇動するが実践しない

8.生活者が環境を変える
受益者としての生活者の責任/メーカーや商店の責任を追及/容器を気楽に使うな/家電リサイクル法が引き金/すべての家庭でできる分別排出/ゴミ回収有料化は実効を上げるか/生ゴミ対策はこれからの課題/生鮮食品、食用油などでの現実的対応/繊維製品を徹底利用しよう/生活者が経済を牛耳るか/環境改善が消費者運動のテーマ

[参考資料]
生存動植物の種類と絶滅危惧種/大気汚染関連の環境基準/水質汚濁の健康項目環境基準/環境関連の各種法律のしくみ/水質汚濁の生活環境項目環境基準/主要国のエネルギー消費量/主要国の二酸化炭素排出量/土壌汚染関連の環境基準/日本全体の資源のバランスシート/リサイクルのための材質表示マーク
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