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書籍詳細
 
環境用水
〜 その成立条件と持続可能性 〜
秋山道雄・澤井健二・三野徹編著
A5・208頁 / 3080円
発行年月日 : 2012年11月
ISBN : 978-4-7655-3458-1
 

内容紹介
既に40年近い歴史がある環境用水の利用は、他の(既存の)利水が需要の低下ないし鈍化の傾向にあるのに対して、着実に伸びてきた。それ故、今後は環境用水が水利秩序の再編における主体の一つとして登場する可能性を持っている。本書はこの過程で発生する諸課題に対応するために、環境用水の性格と機能を多面的に検討し、まとめたものである。特に、環境用水の制度や実践に関する知見が集積されてくる過程で、1990年代以降の環境用水をめぐる課題と、環境用水の制度化が果たす役割に関する文献が必要であるとの判断から、その研究活動の成果の一端をまとめている。
 
目次
T部 環境用水を支える要素と枠組み
 1章 環境用水の成立と展開方向<秋山道雄>
  1.1 はじめに
  1.2 環境用水をめぐる基礎概念
  1.3 環境用水の性格
  1.4 環境用水の機能と歴史的経緯
  1.5 環境用水の制度化
  1.6 今後の展望
 2章 環境用水の法的性質<宮崎淳>
  2.1 環境用水の概念
  2.2 環境用水導入の背景
  2.3 環境用水の特徴
  2.4 水利権の主体と用水の管理
  2.5 環境用水と地域用水
 3章 環境用水とその指標<足立考之>
  3.1 環境用水の動向と指標の必要性
  3.2 環境指標とその分類
  3.3 環境用水指標
  3.4 指標構成と今後の展開
 4章 環境用水量の評価:流域の水資源量から
    見た環境用水量<松優男>
  4.1 評価対象とする環境用水量の概要
  4.2 環境用水量の評価
  4.3 ま と め
 5章 環境用水の気候緩和機能<竹下伸一>
  5.1 水路のある風景
  5.2 涼しさの仕組み
  5.3 ヒートアイランドと水と植物の作用
  5.4 農業用水の多面的利用としての気候緩
     和機能
  5.5 環境用水と都市河川
  5.6 気候緩和機能のための環境用水
 6章 住民参加による環境用水の管理<長瀬督哉>
  6.1 住民参加による地域(河川,環境用水)管理
  6.2 住民参加による地域活動と地域の人材
  6.3 住民参加による環境用水の維持管理
  6.4 地域活動への適応と修正−アジャストとモディ
     ファイ
 7章 水辺再生に見られる地域住民の水意識<柏尾
    珠紀>
  7.1 調査地域の概要
  7.2 地域の自治会の特徴と現状
  7.3 水利用の変化と水を知る生活者
  7.4 誰がまちの小川を利用しているのか
  7.5 地域住民の川利用の目的と頻度
  7.6 利用者が川に求めるもの
  7.7 水意識は創られる
  7.8 水意識はどうやって共有できたか
  7.9 旧住民の中のコンフリクト
  7.10 おわりに
U部 環境用水をめぐる制度−外国の事例から
 8章 環境用水の確保と水利権制度改革<野田浩二>
  8.1 オレゴン州流水権制度の概要と特徴
  8.2 英国水利権制度改革の特徴と意義
  8.3 日本での「緑の水利権」確立に向けて
 9章 生態系保全と渇水政策:2009年カリフォル
    ニア渇水銀行を例に<遠藤崇浩>
  9.1 渇水銀行の物理的および制度的基盤
  9.2 カリフォルニア渇水銀行とは何か
  9.3 2009年渇水銀行の特徴
  9.4 結  論
V部 環境用水の活用−各地の取組み
10章 環境用水導入と地域の取組み:淀川左岸の事
    例から<澤井健二・石田裕子>
 10.1 寝屋川流域の水事情
  10.2 淀川左岸地域における水質,生物環境とビオ
    トープネットワーク
  10.3 淀川左岸地域における望ましい流量配分
  10.4 寝屋川流域における環境用水の将来展望
11章 水辺整備計画と住民運動:淀川左岸の事例から
   <上野裕士・上田豪>
  11.1 始まりは,忘れられた川「寝屋川」の再生
  11.2 計画から行動へ,「ねや川水辺クラブ」の発足
  11.3 活動の秘訣は,「自己決定がやる気を生む」
  11.4 水辺整備を通じて住民との連携へ
  11.5 寝屋川再生ワークショップによる環境用水への
     アプローチ
  11.6 幅広い組織との連携による活動の継続
  11.7 ま と め
12章 水利権取得における環境用水の位置:近江八幡
    市小田町の事例から<錦澤滋雄・西出尚史・秋
    山道雄>
  12.1 近江八幡市小田町の概要
  12.2 地域用水の権利取得に至までの過程
  12.3 水利権取得の条件
  12.4 ま と め
13章 環境用水水利権の実現:仙台市六郷堀,七郷堀
    の事例から<松優男>
  13.1 六郷堀,七郷堀の概要
  13.2 環境用水取得の経緯
  13.3 六郷堀,七郷堀の歴史
  13.4 環境計画における位置付け
  13.5 施設の維持管理・効果
  13.6 東日本大震災後の六郷堀,七郷堀
  13.7 ま と め
14章 都市近郊農村における環境用水の可能性:新潟市
    亀田郷の事例から<柏尾珠紀>
  14.1 亀田郷地域の概要
  14.2 亀田郷乾田化の経緯
  14.3 都市化と水質悪化問題
  14.4 水質改善に向けた取組みと経緯
  14.5 環境用水の取得
  14.6 環境用水を活用した地域づくり
  14.7 維持管理に関する今後の課題
索  引
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