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廃棄物処分場における遮水シートの耐久性評価ハンドブック |
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国際ジオシンセティックス学会日本支部ジオメンブレン技術委員会編 |
B5・138頁 / 3960円 発行年月日 : 2009年3月 ISBN : 978-4-7655-3437-6 |
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【2024年11月6日頃 改訂版 発売予定/定価4,950円】 廃棄物処分場は,埋立期間15年を目安に設計されているが,廃止基準に至るまでの期間として30〜50年が期待されている。そのため,長い期間に供用される遮水工の長期性能を短期間に評価できる適切な試験方法と,その評価手法の確立が急務となっている。本書は,国際ジオシンセティックス学会日本支部ジオメンブレン技術委員会が2004〜2007年に現地調査を行った活動成果,遮水シートの劣化メカニズム等の報告についてをとりまとめ,実務に使える技術情報を提供する目的で発刊されたものである。
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はじめに 国際ジオシンセティックス学会 日本支部 ジオメンブレン技術委員会名簿 編集委員会名簿 目的と概説 用語の解説
第1章 遮水材料の概説
1.1 遮水シートおよび保護マットの種類 1.2 遮水シートの設置条件 (1) 遮水工の施工から廃棄物の埋立までの期間 (2) 廃棄物埋立後 (3) 遮水シートの暴露状態 1.3 遮水シート耐久性の概説 1.3.1 遮水シートの損傷事例 1.3.2 劣化・耐久性に係わる主な要因 (1) 個々の劣化因子とその概要 (2) 遮水シートの主要な劣化因子
第2章 遮水工の概要
2.1 遮水工の歴史と経緯 2.1.1 遮水シート 2.1.2 保護マット 2.2 遮水工の構造 2.2.1 遮水システム 2.2.2 遮水工の構造基準 2.2.3 遮水工の断面構造 (1) 粘土層と遮水シート (2) アスファルト・コンクリートと遮水シート (3) 二重遮水シート 2.3 遮水シートの接合部構造 2.3.1 接着工法 2.3.2 熱盤プレス工法 2.3.3 熱融着工法 (1) 機械式(自走式熱融着機) (2) 手動式(熱風融着機) 2.3.4 押出し溶接工法 2.3.5 バーナー熔着工法(アスファルト系) 2.3.6 ゴム改質アスファルト吹付け工法 2.4 遮水シートの種類 2.4.1 遮水シートの種類 2.4.2 遮水シートの材質とその特徴 (1) 加硫ゴム系(EPDM)遮水シート (2) ポリ塩化ビニル(PVC)遮水シート (3) オレフィン系熱可塑性エラストマー{TPO(PE系・PP系)}遮水シート (4) ポリエチレン系遮水シート (5) ポリウレタン(TPU)遮水シート (6) 繊維補強遮水シート (7) アスファルト系遮水シート (8) シート・ベントナイト複合遮水シート 2.4.3 遮水シートの製造方法 (1) 合成ゴム系遮水シートの製法 (2) 合成樹脂系遮水シートの製法 (3) ゴム改質アスファルト系遮水シートの製法
第3章 耐久性評価試験方法と評価データ
3.1 今までの耐久性評価への取り組み 3.2 耐候性試験法の種類と諸外国の動向 3.3 室内促進試験法と評価データ 3.3.1 室内促進試験法 3.3.2 促進試験データ 3.4 屋外暴露試験法と評価データ 3.4.1 屋外暴露試験法 (1) 直接暴露試験 (2) 太陽追跡集光暴露試験 3.4.2 評価データ (1) 直接暴露試験データ (2) 太陽追跡集光暴露試験データ 3.5 耐薬品促進試験法と氷塊データ 3.5.1 耐水性(人口浸出水) 3.5.2 耐アルカリ性(飽和水産化カルシウム水溶液,10%水酸化ナトリウム水溶液) 3.5.3 耐酸性 (1) 強酸試薬水溶液 (2) 強酸薬(濃硫酸,濃硝酸,濃塩酸) 3.5.4 有機溶剤(ベンゼン試薬)および試験油(JIS3号油)への浸せき試験 3.6 耐ストレスクラッキング試験法(ESCR) 3.7 長期性能を評価する適切な促進試験法 3.7.1 耐候促進暴露試験法 3.7.2 浸出水等の影響評価方法 3.7.3 遮水シートの耐久性を評価する新たな手法
第4章 現地遮水シートの耐久性評価
4.1 現地調査の経緯と概要 4.1.1 調査対象 4.1.2 実施項目 4.2 遮水シート抜取りサンプリング 4.2.1 抜取りサンプリング 4.2.2 補修 (1) 接着材による補修(EPDMシートの補修例) (2) 融着による補修(TPOシートの補修例) (3) 補修箇所の検査 (4)遮水サンプルの詳細 4.3 遮水シート耐久性評価の方法 4.3.1 表面観察による劣化状況の評価 4.3.2 引張試験 4.3.3 可視近赤外分光放射スペクトルの計測 4.4 遮水シート耐久性に関する試験結果と評価 4.4.1 顕微鏡による表面観察 (1) PVC・B社・北海道・11年経過(直接暴露) (2)TPO・B社・茨城・19年経過(直接暴露) (3) TPO・A社・茨城・24年経過(保護マットなし) (4) PVC・C社・茨城・27年経過(保護マットなし) (5) PVC・C社・茨城・18年経過(保護マットなし(直接暴露,水中)) (6) TPO・C社・茨城・18年経過(保護マットなし(直接暴露,水中)) (7) TPO・B社・茨城・18年経過(保護マットなし(直接暴露,水中暴露)) (8) EPDM・B社・茨城・18年経過(保護マットなし(直接暴露,水中)) (9) EPDM・B社・茨城・18年経過(保護マットなし) (10) EPDM・B社・静岡・16年経過(保護マットなし11年,保護マットあり5年) (11) TPO・A社・福岡・11年経過(保護マットなし8年,保護マットあり3年) (12) TPO・A社・福岡・5年経過(保護マットなし) 4.4.2 引張試験結果による遮水シート耐久性の評価 (1) TPOシートサンプルの特性変化 (2) PVCシートサンプルの特性変化 (3) EPDMシートサンプルの特性変化 (4) HDPEシートサンプルの特性変化 (5) すべてのサンプルの平均値 (6) 長手方向と幅方向の耐久性の違いについて (7) 伸び保持率と厚さ変化率の関係について (8)方向別にみた伸び保持率 4.4.3 可視・近赤外分光法による非破壊試験法の検討 4.5 現地遮水シート耐久性評価における手順と留意事項 4.5.1 事前調査 4.5.2 サンプル抜取りと補修 4.5.3 各種試験
第5章 耐久性の評価と推定方法
5.1 遮水シートの耐久性の考え方 5.2 遮水シートの耐久性評価システム 5.3 耐久性の評価方法 5.3.1 耐久性に影響を及ぼす因子 5.3.2 遮水シートの耐久性の推定方法 (1) 経過時間による整理 (2) 紫外線照射量による整理 (3) 熱(温度)による整理 (4) 紫外線と熱(温度)の相乗作用による整理 (5) 累積(積算)温度などを指標とした劣化特性値の特性曲線 5.3.3 現地調査データを用いた遮水シートの耐久性評価の一提案 5.4.3 促進試験と現地での経年調査の両方を利用した耐用年数の推定 (1) 影響因子の把握 (2) 「総日射量粘(経過時間)-特性変化率冪'」関係直線の作成 (3) 耐久性シミュレーションと評価システムの妥当性評価 (4) 耐久性(耐用年数)の推定
第6章 遮水機能の長期信頼性向上のための新しい提案
6.1 遮水材料 6.1.1 標準的な遮水シート 6.1.2 標準的な粘土 6.1.3 多重安全を形成する遮水材料 6.1.4 新しい評価方法の提案 6.2 遮水構造 6.2.1 標準的な遮水構造 6.2.2 多重安全の遮水構造 6.3 施工管理 6.3.1 遮水シートの種類 6.3.2 遮水シートの現場施工 6.4 維持管理 6.4.1 機能検査者の位置づけ 6.4.2機能検査者の資格の種類と役割 6.5 遮水シートモニタリング 6.5.1 表面遮水工モニタリング例 (1) 空気圧力測定方法 (2)電気的漏洩検知法 6.5.2 鉛直遮水シートモニタリング例 6.6 新しい提案のまとめ 6.6.1 遮水シート 6.6.2 遮水構造 6.6.3維持管理 6.6.4 遮水シートモニタリング
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