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久野和宏・野呂雄一ほか著 |
A5・250頁 / 3080円 発行年月日 : 2009年2月 ISBN : 978-4-7655-3436-9 |
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「音響学」は,「音」と「振動」と人間とのかかわりを主題とする。本書は,その前半(1章〜4章)の音響学に関する基礎の部分と後半(5章〜10章)の応用から成り立ち,それぞれの分野における基本的な事柄(これだけは知っておきたい事項)を平易に解説し,初心者が音響学に関する常識を理解し,身に付けることができるよう工夫してある。その他,音響学の歴史や最新のトピックスなどに気楽に接することができるよう,随所にコラムを設け,章末には,音や振動について考え,より関心を深めるための課題や演習問題を用意。CD-ROM付き。
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第1章 音と耳の話し 1.1 耳に聞こえない音 1.2 音の種類 1.3 音の速さ 1.4 音速と媒質の振動速度 1.5 音の背丈(波長) 1.6 音と障害物 1.7 大気圧と音 1.8 音の不思議 1.9 音のエネルギー 1.10 音の発生のメカニズム 1.11 耳の働き 1.12 聴覚の世界 1.13 音の明暗 1.14 噪音(非楽音)と騒音
第2章 dB(デシベル) 2.1 圧力とその単位 2.2 大気圧 2.3 音圧 2.4 百ワットの生命 2.5 音の強さと声のエネルギー 2.6 音の被暴量 2.7 単位と人名 2.8 音のレベル表示 2.9 ウェーバー・フェヒナーの法則 2.10 音の大きさのレベルと騒音レベル 2.11 振動のレベル表示 2.12 dBの仲間 2.13 dBの演算
第3章 音と振動 3.1 振動の基礎 3.1.1 ニュートンの第2法則とフックの法則 3.1.2 1自由度系の振動 3.1.3 多自由度系(n自由度)の振動 3.1.4 連続体の振動 3.2 音の基礎 3.2.1 空気のばねと質量 3.2.2 1次元音波の波動方程式 3.2.3 3次元音波の波動方程式 3.2.4 波動方程式の解 3.2.5 音波の放射 3.3 振動系のアナロジー
第4章 聴覚と振動感覚 4.1 聴覚器官 4.1.1 外耳 4.1.2 中耳 4.1.3 内耳 4.2 聴覚の心理特性 4.2.1 可聴範囲 4.2.2 年齢による聴力損失 4.2.3 弁別限 4.2.4 音の強さの弁別限 4.2.5 周波数の弁別限 4.2.6 音の大きさ 4.2.7 sone 4.2.8 mel 4.2.9 マスキング(隠蔽効果) 4.2.10 Haas効果 4.2.11 カクテルパーティ効果 4.2.12 両耳効果 4.3 人体の振動感覚
第5章 音と電気 5.1 電気音響変換器 5.1.1 変換器の分類 5.1.2 電気・機械・音響系の信号表現 5.1.3 電気出力 5.1.4 一般的特性 5.1.5 制御方式 5.2 マイクロホン 5.2.1 構造 5.2.2 振動板に加わる力 5.2.3 変換器 5.2.4 ダイナミックマイクロホン 5.2.5 コンデンサマイクロホン 5.2.6 音圧傾度型マイクロホン 5.2.7 カーボンマイクロホン 5.2.8 特殊なマイクロホン 5.3 イヤホン 5.3.1 分類 5.3.2 ダイナミック型イヤホン 5.3.3 マグネチック型イヤホン 5.4 スピーカ 5.4.1 スピーカの分類 5.4.2 一般的性質 5.4.3 スピーカの構造 5.4.4 スピーカの動作解析 5.4.5 スピーカの特徴 5.5 エンクロージャ 5.6 ホーンスピーカ
第6章 音声とコミュニケーション 6.1 音声の基礎 6.1.1 発声器官 6.1.2 母音と子音 6.1.3 基本周波数 6.1.4 ホルマント 6.1.5 音声勢力 6.1.6 ピークファクタ 6.2 音声コミュニケーション 6.2.1 音声の伝達 6.2.2 音声の録音・記録 6.2.3 アナログ伝送・記録方式の問題点 6.2.4 放送 6.2.5 拡声装置(PA:Public Address) 6.2.6 緊急放送 6.3 ディジタル音声通信 6.3.1 信号処理 6.3.2 分析・合成・認識 6.3.3 ディジタル音声の品質 6.3.4 低ビットレート伝送方式 6.4 音楽プレーヤ 6.4.1 記録方式 6.4.2 非圧縮方式 6.4.3 圧縮方式 6.5 その他の方式 6.5.1 サラウンドシステム 6.5.2 ディジタル放送 6.5.3 音声通信に関するその他の補助的装置
第7章 音と建物 7.1 吸音と遮音 7.1.1 吸音材料と吸音機構 7.1.2 遮音材料と遮音機構 7.2 室内音場 7.2.1 室の形状と固有振動 7.3 室内の音を楽しむために 7.3.1 室外からの騒音の制御 7.3.2 室内の音の制御 7.3.3 室内における騒音の評価指標 7.4 ホールの室内音響計画 7.4.1 ホールの室内音響評価指標 7.4.2 ホールの形状・規模 7.4.3 ホールの音響性能評価 7.4.4 ホールの音響特性に関する予測(音響シミュレータ)
第8章 騒音と環境振動 8.1 騒音 8.1.1 身の回りの音 8.1.2 騒音の伝搬 8.1.3 騒音の計測と評価 8.1.4 騒音の影響と社会反応 8.2 環境振動 8.2.1 振動レベルと補正加速度 8.2.2 振動伝搬 8.2.3 振動の測定と評価 8.3 地域の騒音・振動環境と法制度 8.3.1 環境基本法 8.3.2 騒音規制法,振動規制法 8.3.3 環境基準 8.3.4 環境影響評価 8.3.5 その他の法令
第9章 楽しむ音 9.1 音楽の起源 9.2 音楽の3要素 9.3 音階 9.3.1 音階 9.3.2 階名と音名 9.3.3 平均律音階 9.3.4 移調 9.3.5 ピタゴラスの音階と純正律 9.3.6 世界の音階 9.3.7 ハーモニー 9.4 楽器 9.4.1 楽器の分類 9.4.2 倍音構造 9.4.3 楽器の音色 9.4.4 電子楽器 9.4.5 シンセサイザ 9.4.6 音の合成方法 9.4.7 MIDI 9.4.8 MIDI信号の伝わり方 9.4.9 MIDI信号の構成 9.4.10 MIDIによる自動演奏
第10章 音を測る/聴く/視る 10.1 音を測るために 10.1.1 アナログ処理とディジタル処理 10.1.2 ソフトウェア利用の勧め 10.2 音を録る 10.2.1 録音のための機材 10.2.2 ディジタルデータの取り出し 10.2.3 音を聴く 10.3 音の大きさを測る 10.3.1 A特性フィルタの実現 10.3.2 WAVファイルの作成 10.3.3 騒音レベルの算出 10.4 音の評価量を求める 10.4.1 等価騒音レベルの算出 10.4.2 単発騒音暴露レベルの算出 10.4.3 時間率騒音レベルの算出 10.5 音を周波数から眺める 10.5.1 オクターブ分析 10.5.2 スペクトル解析 10.6 音を作る 10.6.1 測定に用いる信号 10.6.2 インパルス信号 10.6.3 正弦波(純音) 10.6.4 チャープ信号(TSP信号) 10.6.5 雑音 10.7 音を視る 10.7.1 各種の音響実験 10.7.2 各種の音 10.7.3 音場の可視化 10.7.4 声紋,音紋
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