gihodo shuppan
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書籍詳細
 
IGES白書 持続可能なアジア:2005年以降の展望
−革新的政策を目指して−
地球環境戦略研究機関編
A5・348頁 / 3080円
発行年月日 : 2006年7月
ISBN : 4-7655-3412-X
 

内容紹介
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この10年余りでアジアの国々は,経済的に急速な成長を遂げてきた。しかし,その反面,貧富の差が開き,治安や教育,環境面などで大きな問題を抱えることになった。本書は,アジアが直面している自然と社会の基本的課題を明らかにし,効率的な環境管理と持続的な発展を遂げるための政策・戦略の枠組みを,編者の活動・研究の成果を基に提示する。
 
目次
第1章 序論 持続可能なアジアとその後の将来――本書の目的,アジアの現状,持続可能な開発の概念と課題,本書の構成

1.1 IGES白書の目的
1.2 アジアの現状
1.3 持続可能な開発の概念と主要課題
  1.3.1 「持続可能な開発」をめぐる懸念
  1.3.2 政策手段の組み合わせ(ポリシー・ミックス)をめぐる懸念――複雑化か? 高度化か?
  1.3.3 持続可能な開発の「ボトムアップ(住民・地域主導型)」方式による取り組み――参加型開発・環境管理の可能性と問題点
1.4 本白書の構成

第2章 アジアの持続可能な開発:ジレンマ,これまでの成果および課題

2.1 アジアのダイナミズムと脆弱性
  2.1.1 人口動態の変化
  2.1.2 エネルギー需要の増加
2.2 アジアの環境にみられる主な傾向
  2.2.1 危機にさらされる森林,生物多様性,土地資源
  2.2.2 淡水資源の枯渇と水質悪化
  2.2.3 高まる国際的相互依存の下での越境形環境問題と地球環境保全
2.3 持続可能な開発に向けてのアジア・太平洋地域の課題
2.4 持続可能な開発に向けての政策実施と制度的枠組み整備を促進するための地域的行動
2.5 持続可能な開発に向けて政策実施と制度的条件整備を促進するための小地域行動
2.6 持続可能な開発に向けた国レベルの行動

第3章 アジアの持続可能な森林管理――傾向と今後の方向性

3.1 はじめに
3.2 アジアの森林――最近の傾向
3.3 森林の消失と劣化の原因
3.4 持続可能な森林管理
3.5 持続可能な森林管理の促進手段
3.6 おわりに――アジアの持続可能な森林管理に向けた課題への取り組み

第4章 アジアの水資源管理――より豊かな未来へ向けた統合と相互関係

4.1 アジアの水資源の現状
  4.1.1 アジアの水資源
  4.1.2 増える水需要と高まる社会的・経済的圧力
  4.1.3 水質汚染
  4.1.4 安全な飲料水と適切な衛生施設――国際目標の達成を目指して
4.2 国際社会における水に関する議論とアジア
  4.2.1 水問題の国際的な展開
  4.2.2 国際的な水問題の議論における非政府組織
  4.2.3 アジアの水管理における国際アクターとの相互作用
4.3 アジアにおける統合的水資源管理の進展
  4.3.1 統合的管理のための制度的取り決め
  4.3.2 流域レベルでの利害関係者の統合
4.4 水供給・公衆衛生の促進と利害関係者間の相互作用
  4.4.1 官民パートナーシップ――都市における水道サービス改善のための選択肢なのか?
  4.4.2 マニラ首都圏における民間参入の経験
  4.4.3 公民事業提携への地域社会の参加――より参加型の取り組みの選択肢
  4.4.4 地域社会と地域NGOの潜在的役割――ダッカの事例
  4.4.5 雨水利用――より多くの水を確保するための選択肢
4.5 結論−−顕在化する解決策への道しるべ

第5章 気候変動問題を開発政策の主軸に――アジアの課題

5.1 はじめに
5.2 アジアにおけるエネルギー需要・GHG排出量の見通し
5.3 競合する優先政策課題――気候政策は副次的な課題か?
5.4 気候変動問題を開発政策の主軸に
5.5 アジアの開発における気候問題主軸化に向けて
  5.5.1 再生可能エネルギーの推進
  5.5.2 アジアにおける再生可能エネルギー推進の現状と障害
  5.5.3 アジアにおける再生可能エネルギー推進のための政策選択肢
  5.5.4 クリーン開発メカニズム(CDM)
  5.5.5 アジアにおけるCDM実施の現状,障害,対応策
  5.5.6 適応策
  5.5.7 2012年以降の気候枠組み
5.6 これからの道

第6章 アジアの都市環境管理の強化

6.1 都市化が都市環境に及ぼす影響
6.2 都市の主要環境問題と課題
  6.2.1 大気汚染
  6.2.2 水の供給と公衆衛生
  6.2.3 都市の固形廃棄物
6.3 資金不足に悩む都市の環境基盤整備
6.4 都市環境基盤に関する公民事業提携の事例
6.5 都市の環境基盤・サービスの改善に向けての地域社会の連携
6.6 基盤整備以外の取り組み――需要側の問題
6.7 都市環境管理の改善に向けて

第7章 産業と持続可能性の接点――アジアの現実・課題・政策提言

7.1 はじめに
7.2 グローバルな持続可能性基準とアジア企業の自主的取り組み
  7.2.1 持続可能性指標と各国のクラスタ分類
  7.2.2 持続可能性を実現するための企業マネジメント・システム
  7.2.3 企業の環境マネジメント・システム
  7.2.4 中小企業の環境パフォーマンス
  7.2.5 情報開示と持続可能性報告
7.3 市場に基づく革新と国の公共政策の枠組み
  7.3.1 アジアにおけるグリーン製品市場の発展
  7.3.2 アジア諸国における「グリーン投資」の可能性
  7.3.3 環境パフォーマンスを向上させる政策手段
  7.3.4 グローバル化と環境規制
7.4 結論と提言

第8章 持続可能な開発のための教育・市民参加

8.1 はじめに
8.2 アジアの動向と経験
  8.2.1 世界的・地域的合意事項――教育は「持続可能な開発」実現のための基本的な手段
  8.2.2 環境教育活動の進展
  8.2.3 初等教育を受ける機会の拡大
  8.2.4 持続可能な開発の実現に対する教育の効果
  8.2.5 環境教育の問題点
  8.2.6 基本的な問題――教育と社会的規模での持続可能な開発
  8.2.7 教育活動と持続可能な開発――その関連性と有効性の再評価における課題
8.3 持続可能な開発に向けての方向転換
  8.3.1 環境教育を超えて
  8.3.2 持続可能な開発に必要な人材育成
  8.3.3 あらゆる形態の教育を組み合わせた統合的アプローチ
  8.3.4 持続可能な開発のための教育を推進する制度・組織の構築
  8.3.5 効果的なポリシーミックスの追求
8.4 結論と提言

第9章 持続可能なアジアに向けて

9.1 持続可能な開発――広く受け入れられている一方で運用の難しい概念
9.2 持続可能な開発の実現に向けて――アジアの現状の概括
9.3 持続可能なアジアへの道――結論と提言
9.4 持続可能なアジアの実現に向けて

参考文献
巻末注
Copyright