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K.H.フォイヤヘアト・中野加都子共著 |
A5・242頁 / 3080円 発行年月日 : 2005年12月 ISBN : 4-7655-3410-3 |
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【美本ございません】 環境先進国といわれるドイツと,日本の環境対応の現状を比較。理科系・文化系あるいは政策系・生活系など狭い縦割りの紹介ではなく,それぞれの国の地象・気象の違いまた歴史的な生活スタイルの違いが,環境活動への考え方の違いにどう現れるかを幅広く分析。森林・公園,生活用品,水,大気,エネルギー,温暖化問題,NPO活動など多方面にわたり,自らが環境問題に関わっていることの自覚と,循環型社会の実現に対する考え方の方向性を説いた啓蒙書。
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はじめに
第1章 自然とのつき合い
1 日本人のつぶやき−その1− 三者三様の環境への考え方 日本の自然観 環境先進国ドイツに学ぶ 外なる故郷
2 日本の自然への考え方−震災十年の神戸から− 海と山の間の地形 自然が優位に立った神戸の特徴 根本的事実への視点の欠落 失われた感覚
3 ドイツの自然への考え方 ドイツの自然への考え方 電気の発見と発電技術による自然への影響 自然条件と技術開発 まとめ
4 『風土−人間学的考察』から見た日本とドイツ 風土による日本とドイツの違い 気象の違いが「人間の考え方」にもたらす影響 日本ができる貢献
5 森林とのつき合い―枠内で生きる知恵― 日本人の森林とのつき合い ドイツ人の森林とのつき合い 両国の森林との関係 枠内で生きる知恵 工業製品の環境負荷を少なくする方法 横軸と縦軸の環境対策
6 環境意識の違い 環境意識の違いを決定づける地理的条件 意識を行動に移すドイツ 産業公害以降の日本とドイツの方向の違い まとめ
第2章 暮らし
1 日々の過ごし方と価値観 1日の使い方 価値観
2 家計費−もったいないの概念− 「もったいない」が死語同然になってしまった日本 「付和雷同型」と「頑固一徹型」 日本の便利さとサービス精神 5Rは「もったいない」を実現する 無駄をすることが「もったいない」日本
3 ものの使い方−DYIを楽しむ− DIYスーパー 自動車修理 日本との比較
4 休暇−豊かさの違いと環境− 年次有給休暇の状況 労働時間に対する考え方の背景 休暇と環境
5 自動車利用−利便性と環境負荷− 日本の現状と対策 ドイツの現状と対策 まとめ
6 効率−循環型社会へのシフト− 効率による豊かさと環境負荷の関係 エコロジカル・フットプリントによる環境指標 豊かさへの考え方
7 水の使い方−貴重な水資源の認識を− 水使用量と使い方 豊かさと水使用 水の使い過ぎに対する関心を
8 食生活−食料輸送がもたらす環境負荷− フード・マイレージを用いた食料輸送による環境負荷 日本の特徴 ドイツの特徴 輸入食料の輸送がもたらす環境負荷 フード・マイレージ以外の指標による食料輸入問題 食料廃棄問題を含めた日本人の食生活の実態 遠隔地からの原材料による加工食品の環境負荷問題―ドイツ― 州の事情によって異なる食料自給率 ドイツ人の食生活の変化 まとめ
9 公園−公園整備をめぐる背景− 日本の公園の現状 日本における「公園」の始まりと歴史 ドイツの公園 公園の質 まとめ
第3章 環境への取り組み 1 循環型社会への変遷 入り口対策のドイツ、出口対策の日本 適正処理中心だった日本の法律 循環型社会への転換期を迎えた日本 森の変化に気づいたドイツ人 包装廃棄物の発生回避に関する政令 LCA、ISOへの取り組みの日本との違い
2 ペットボトルリユース ペットボトルの爆発的な増加 ビールびんリユース手法 ドイツのペットボトルリサイクルの方法 ペットボトルのリユース状況 「ドイツのリユース」は日本に合うのか? BASFのエコ効率分析 ドイツの考え方
3 レジ袋−10回は使い回すドイツ− 容器包装用プラスチックの消費 日本のレジ袋問題 生活の中でのレジ袋の利用 ドイツ人から見たレジ袋 別の尺度を使った議論 レジ袋問題の今後
4 再生可能エネルギーの利用 日本のエネルギー事情 ドイツのエネルギー事情 まとめ
5 環境税−主体は国民− 日本における温暖化対策税制案 日本でのこれまでの意見の例 ドイツの環境税導入までの背景 環境税導入への4つの前提 環境税の実施方法と国民の声
6 NGO/NPO−新しい公共− 日本のNPO 新しい公共としての期待 地方公共団体との連携 環境活動団体としてのNPO ドイツのNGO 新しい「公共」への課題
第4章 豊かさと環境 1 化学物質管理−利便性か安全性か− 化学物質の管理への最近の動き、 EUの新しい化学物質規制REACH 豊かさと安全・安心 今後のゆくえ
2 バーチャルな豊かさ グローバルな環境対策 すべてを「システム」として割り切った無機質な発想 ドイツの消費者情報提供法案 「バーチャルな豊かさ」に陥らないために
3 日本人のつぶやき―その2― 現在に至るまでの日とドイツの違い 「環境先進国ドイツに学ぶ」 座標軸を失った国と失わなかった国
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