水文大循環と地域水代謝 丹保憲仁・丸山俊朗著 A5・230頁 / 3740円 発行年月日 : 2003年1月 ISBN : 4-7655-3184-8 地球上の基本物質サイクルの一つである水文大循環と地域における人間活動の関係について，さまざまな領域の専門家がわかりやすく解説する書．第１７期学術会議水資源専門委員会での議論の成果であり，今日，人類が直面する地球容量の限界という課題に対応するための基本的方向を示している．   1　水資源と都市・地域の水代謝システム 1．1　終わろうとしている近代：我われが生きている時代 1．2　水文大循環と流域の水利用 1．3　都市水代謝(利用と排水)と下流汚濁 1．4　社会環境的な水問題 1．5　流域環境システム 1．6　境界制御のための水処理 1．7　質と量を使い分ける新水代謝システム 1．8　新しい都市・地域水代謝システムへの道筋 1．9　農業用水について 2　水の大循環サイクルと水資源 2．1　地球規模での水循環 2．2　世界の降水量分布 2．3　乾燥地域・半乾燥地域の水資源 2．4　地球温暖化にともなう地球規模水資源の変動 2．5　ヒートアイランド 2．6　水資源の水質変化 3　森林と水資源 3．1　はじめに 3．2　森林の循環システム 3．3　森林の利用と水文環境 3．4　森林地からの流出のプロセス 3．5　森林地での流出特性 3．6　水源涵養機能 3．7　森林による水質保全 3．8　森林による熱環境の保全 3．9　森林と流域管理 4　川と水資源 4．1　日本の水資源の現状と将来への展望 4．2　総合流域管理概念とその評価手順の提案 4．3　流域環境評価に向けてのシミュレーション 4．4　今後の課題 5　地下水と水資源 5．1　水資源としての地下水の復権 5．2　雨水浸透促進施設設置による地下水資源の蘇生 5．3　土壌・地下水汚染 5．4　まとめ 6　農業と水 6．1　農業水利の新たな役割：環境調和型農業の展開と関連して 6．2　21世紀の水需要予測 6．3　農業用水の役割 6．4　水文学的水循環 6．5　生物学的水循環と生物多様性 6．6　水路分級論 6．7　農業用水の管理主体 7　都市・地域の水環境 7．1　水文循環系と都市・地域 7．2　水環境と国土保全 7．3　都市・地域の水代謝 7．4　地球規模の水環境 8　都市活動と水資源 8．1　近代上下水道への道程 8．2　公衆衛生と環境保全のための上下水道 8．3　これからの上下水道 9　沿岸域と水利用 9．1　はじめに 9．2　沿岸域の環境情報 9．3　ノリの生育に及ぼす塩素消毒下水処理水と粘土粒子の影響 Appendix　水資源問題に関する世界の動向 A．1　はじめに A．2　地球の水危機の実態 A．3　国際水文学計画 A．4　AP−FRIEND A．5　GAME A．6　第10回世界水会議(World　Water　Congress) A．7　WWC(World　Water　Council：世界水会議) A．8　SWSとGWP A．9　WWCとGWP A．10　WCD(World　Commission　on　Dams) A．11　世界水フォーラム(World　Water　Forum) A．12　IWA(International　Water　Association)