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海賀信好著 |
A5・264頁 / 3300円 発行年月日 : 2002年4月 ISBN : 4-7655-3181-3 |
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世界の水道事情を紹介するとともに,日本の水道水質に適した新しい水質分析手法の提案も行う書.世界25か国62都市の水道事業体や浄水場などを実際に訪問調査した成果や,そのさいに収集した市民向けパンフレットなども含む資料に基づいて,それぞれの水道がかかえる問題とその対応策とを報告している.
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[明日の水道に向けて] 1.世界の水道水を高感度に簡易分析:ドイツにおける水源と処理工程 2.水道水の蒸発残留物の簡単な測定:軟水から硬水まで,示差屈折率で分析 3.日本の水道水の比較:高度浄水処理導入による水質改善 4.処理システムの再構築:水を制して社会を維持 5.浄水処理工程の比較:世界で初めての調査結果 6.オゾン処理による水質特性の変化:腐植物質を微生物の餌にして除去 7.濁質としての藻類と原虫:クリプトスポリジウムは不均一に分散 8.生きている浄水場:生物の知識が必要 9.給水配管内の微生物:定期的な洗浄が必要 10.蛍光分析を使う管理:夕焼けの原理で精度良く分析 11.世界の水道事業をめぐる変化:技術革新,危機管理,事業経営で動き
[ヨーロッパ] 12.ロンドン:オゾン,粒状活性炭と緩速ろ過 13.ケンブリッジ郊外:表流水にオゾンと粒状活性炭,地下水にイオン交換樹脂 14.パリ:高度処理と安定供給 15.パリ郊外:先進の浄水場 16.マルセイユ:フランス一の水質 17.ルアン郊外:生物活性炭を利用 18.ボルドー:ミネラルウォーターと全く同じ 19.レンヌ:2000年を超える歴史 20.リヨン:水バリアーと待機浄水場で危機管理 21.ニース:2方式を持つ近代的浄水場 22.トリノ:トリハロメタン値は100%達成が必要 23.フィレンツェ:大きな水質分析室 24.ローマ:2300年前の水道と近代水道 25.ナポリ:地下水と湧水を給水 26.バリ:豪華な水道局官舎 27.チューリッヒ:住民投票で水道事業 28.ブリュッセル:オゾン処理で湧水,地下水と同じ水 29.エッセン:ミュールハイムプロセス 30.シュツットガルト:夜間電力で取・送水 31.ロッテルダム:塩素不使用で微生物学的に安定な水 32.アムステルダム:副生炭酸カルシウム粒を再利用 33.ハウダ:微生物学的に安定な水を紫外線殺菌 34.コペンハーゲン:汚染土での埋立てを禁止 35.オスロ:豊富な湖水原水と多量の漏水 36.ストックホルム:水は借り物 37.ヘルシンキ:消費量の低迷による配管内水質悪化 38.モスクワ:絶え間ない監視が必要 39.ワルシャワ:水道水とコミュニティの井戸水 40.クラクフ:オゾン処理で安全な水 41.プラハ:77年間,組成変化しない水 42.ブタペスト:伏流水をオゾンと活性炭で 43.ウィーン:噴水もミネラルウォーター
[アメリカ] 44.オークランド:臭味除去主体のオゾン処理 45.サンフランシスコ:前オゾン処理導入による改善 46.ニュージャージー:全米一の水会社 47.ベイシティー:過マンガン酸カリウムでイガイの防除 48.オクラホマシティー:安全飲料水法に基づく安全な水 49.シュリーブポート:オゾンの二段処理 50.マートルビーチ:オゾンと凝集 51.ツーソン:砂漠の浄水場 52.ロサンゼルス:4本の長導水路で原水を確保 53.モントリオール:原虫対策にオゾン 54.ウイニペグ:水道にオンブズマン方式 55.エドモントン:民営水道の成功例 56.バンクーバー:クリプトスポリジウムを検出し,オゾンを導入 57.ハバナ:水道と給水車 58.メキシコシティー:民営4社の競争で健全な水道へ
[アジア,豪州] 59.ソウル:市民参加の水質評価委員会 60.大邱:オゾン,生物活性炭 61.釜山:水曜日は水の日 62.北京:高硬度地下水を高度処理表流水と混合 63.広州:生水を避け,茶か湯冷ましを 64.台北:高置水槽を推奨 65.台中:濁度処理に問題 66.嘉義:人口増加で緩速から急速へ 67.台南:省エネのためにも直接蛇口から 68.高雄:景勝地が水源 69.シドニー:民間セクターで運営 70.メルボルン:環境影響は最小,企業利益は最大 71.ブリスベン:浄水器不要の水道水 72.アデレード:含塩地下水を蒸発池へ 73.パース:安定供給に重要な地下水
[記 録] 74.ボトルウォーター:1987年の国際オゾン会議 75.チェルノブイリ原発事故:浄水処理による放射能変化 76.シェーンバイン生誕200年記念の国際シンポジウム:オゾンの化学史と各分野の研究動向 77.ポン・デュ・ガールの土木工事:紀元前のアーチに沿って道路の建設
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