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書籍詳細
 
水の微生物リスクとその評価
C.N.Haas,J.B.Rose,C.P.Gerba著/金子光美監訳
A5・468頁 / 8250円
発行年月日 : 2001年12月
ISBN : 4-7655-3180-5
 

内容紹介
病原体の検出手法が発達した現在,定量的微生物リスク評価の手法は,水の安全性を確保するうえで中心的役割を担うようになりつつある.本書は,他のリスク評価(たとえば化学物質に関するリスク評価)と矛盾しない定量的微生物リスク評価手法の理論と実際とを,システマチックに解説する先進の書である.病原微生物とその伝播に関する基礎的知識,リスク評価の基本的な考え方について解説した後,同手法について実務をふまえて詳しく述べ,最終章では,代表的微生物を例にしたデータ処理法を系統的,具体的に解説している.水質管理にかかわる実務者の参考書として,また,環境科学,衛生工学等の専門課程の教科書として,好適.原書名は“Quantitative Microbial Risk Assessment”.
 
目次
まえがき
感染症の流行/今までの手法

第1章 適用範囲
1.1 QMRAの可能な目標
地域特異的評価/各地域と全体
1.2 二次感染
1.3 感染流行と風土病

第2章 微生物とその伝播
2.1 微生物の分類学
真核微生物/原核微生物/ウイルス/プリオン
2.2 臨床的特徴
2.3 重要ないくつかの微生物
ウイルス/細菌/原虫
2.4 伝播経路
吸入/皮膚への曝露/経口的曝露

第3章 リスク評価に関する基本的な考え方
3.1 化学的リスク評価:米国科学アカデミーによる基本的考え方
3.2 生態系リスク評価
3.3 微生物リスク評価の試み
危険性の確認/用量−反応評価
3.4 微生物リスクの用量−反応モデルにおける閾値問題
曝露評価(Exposure Assessment)/リスクの特徴付け(Risk Characterization)
3.5 微生物によるリスク評価のフレームワークと解析手法の進展

第4章 危険性の認知
4.1 感染症の認知と診断
4.2 微生物感染による健康影響の結果
4.3 感受性の高い集団の存在
妊婦,新生児,乳幼児/高齢者/免疫不全
4.4 疾病統計に必要なデータベース
ICDコード
4.5 危機管理のための疫学的手法
水および食品媒介感染事例/疫学調査の方法
4.6 リスク評価に使用される健康影響調査データ

第5章 現存量と曝露量データベース構築のための測定方法
5.1 現存量と曝露量データベース開発のアプローチ
5.2 検出方法開発の概要
5.3 培養による試験
細菌/ウイルス/原虫
5.4 顕微鏡による試験
細菌/原虫/ウイルス
5.5 分子生物学を用いた試験
プローブ(FISH)/PCR/タイプ分け
5.6 リスク評価への様々な適用のための方法およびデータ事例

第6章 曝露評価
6.1 曝露評価の実行
6.2 濃度−継続時間分布の特徴
生物のランダム(ポアソン)分布/ポアソン分布以外の分布/最終的な製品の直接的分析への応用/病原体の評価における実験上困難な点/移行過程の解析による推定
6.3 病原体の消費量の分布
部分集団の組織的差異
6.4 むすび
6.5 付録
無拘束最適化問題の解
6.6 問題

第7章 用量−反応の評価の実施
7.1 合理性のある用量−反応モデル
7.2 用量−反応関係のメカニズムのフレームワーク
指数型用量−反応モデル/ベータ−ポアソン(beta−Poisson)型用量−反応モデル/簡単な閾値モデル/用量における負の二項(NB)分布/変動閾値モデル/その他の混合モデル/ワンヒットモデルについての生物学的論争
7.3 経験的モデル
7.4 得られたデータのフィッティング
データセットの分類
7.5 免疫状態への潜在的なインパクト
7.6 用量と重篤度(罹患率と死亡率)の関係
罹患率/死亡率
7.7 真実性の点検:検証
検証:1993年のミルウォーキー感染事故
7.8 付録
7.9 問題

第8章 リスクの特徴付けの実行
8.1 リスクの点推定
複数回曝露
8.2 区間推定
不確実性と変動/使用できるツール/モンテカルロ分析実行の手引き/簡単な例/相関のある入力/変動に対するモデルの不確実性もしくは分布形の不確実性に関する考察/用量−反応のパラメータの不確実性の考察/結果の表現:二次元の確率変数
8.3 母集団に対するリスク:母集団や地域社会の病気に対するモデル
潜伏期間/病気の期間/二次感染/免疫の影響/地域社会レベルのモデルにおける最終警告
8.4 流行の検出性
8.5 感染症の経済影響
8.6 問題

第9章 データの概説
9.1 用量−反応曲線の限界解析
ロタウイルス/Salmonella(サルモネラ)/Shigella(シゲラ)/病原大腸菌(Pathogenic E.coli)/E.coli O157:H7/Cryptosporidium(クリプトスポリジウム)/Vibrio cholerae(コレラ菌)/その他の微生物
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