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書籍詳細
 
地下水の微生物汚染
金子光美監訳
A5・158頁 / 3300円
発行年月日 : 2000年5月
ISBN : 4-7655-3172-4
 

内容紹介
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表流水に比べて多くの困難を伴うため,地下帯水層内の微生物の挙動に関する研究は,日本ではほとんど行われておらず,また成書も見当たらない.しかしながら,多くの小規模水道が地下水を利用している現状を考えれば,地下水中の微生物に関する調査,研究は,感染症対策として,きわめて重要な課題である.本書は,その調査,研究の手引書であり,体系的に詳しく解説している.
 
目次
第1章 水文地質学と地下水汚染
1.1 飽和帯の地下水流動
空隙率と透水係数/ダルシーの法則/流速
1.2 不飽和帯の地下水流動
物理的原則/地下水面および宙水面の深さ
1.3 地下水の流動システム
帯水層と不透水層/水文循環/流線網と流動モデル
1.4 自然界の地下水水質
不飽和帯/飽和帯
1.5 地下水汚染と微生物移動
第2章 微生物試験における地下水サンプリング法
2.1 観測井の掘削
2.2 井戸の仕上げ
2.3 井戸洗浄
2.4 地下水のサンプリング
汲み取り採水器/グラブ採水器/着座式ポンプ/容積型ポンプ
2.5 細菌測定のためのサンプリングプロトコル
2.6 既存の装置からのサンプリング
2.7 特殊なサンプリング法
2.8 腸管系ウイルスのサンプリング
2.9 原虫のサンプリング

第3章 病原細菌の検出
3.1 水試料からの病原細菌の検出法
3.2 指標細菌の定量試験
大腸菌群/大腸菌群の確認/糞便性大腸菌群/大腸菌/糞便性連鎖球菌
3.3 水試料中の病原細菌の直接検出法
サルモネラと赤痢菌/下痢原性大腸菌/コレラ菌/カンピロバクタージェジュニ

第4章 エンテロウイルスおよびバクテリオファージの検出
4.1 腸管系ウイルスの検出
検体処理/細胞培養法
4.2 バクテリオファージの検出
直接寒天重層法/メンブランフィルター法の手順
4.3 RT−PCR法によるエンテロウイルスの検出
試料の精製/RT−PCRプロトコル
4.4 細胞培養法と分子生物学的手法の比較

第5章 ジアルジアシストとクリプトスポリジウムオーシストの検出
5.1 試料の採取と処理
5.2 免疫蛍光抗体(IFA)法
直接蛍光抗体法/間接蛍光抗体法/検鏡/精度管理

第6章 DNAフィンガープリンティングによる細菌の分類
6.1 鋳型DNAの調製
全細胞の溶解物の調製/ゲノムDNAの抽出
6.2 PCR増幅により得られるDNAフィンガープリント
ERIC−PCR/AP−PCR
6.3 PCR−RFLP解析により得られるDNAフィンガープリント
6.4 直接RFLP解析により得られるDNAフィンガープリント
RFLP解析用の遺伝子プローブ/DNAハイブリダイゼーションおよび検出
6.5 フィンガープリントパターンの解析

第7章 地下水における微生物移動のモデル化
7.1 微生物に関する一般的な移動方程式
7.2 微生物の消長と移動に影響する現象
移流/分散/吸着と脱着/平衡モデル/動力学モデル/その他のアプローチ/増殖と減衰/運動性と走行性
7.3 利用可能な微生物移動モデル

第8章 微生物リスクアセスメントの地下水への適用
8.1 公衆衛生上のリスクに関係する地下水中の微生物
ヒトに感染するウイルス/最近確認されたクリプトスポリジウムとジアルジアが関係するリスク
8.2 用量−反応(dose−response)のモデル化
8.3 暴露評価
病原体の直接のモニタリング/ウイルス暴露のモデル化
8.4 リスクの特性

第9章 地下微生物学の将来展望
9.1 地下試料採取技術
9.2 微生物検出方法
9.3 地下における微生物活性
9.4 地下水中の病原微生物
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