gihodo shuppan
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書籍詳細
 
非イオン界面活性剤と水環境
−用途,計測技術,生態影響−
日本水環境学会[水環境と洗剤研究委員会]編
A5・246頁 / 4180円
発行年月日 : 2000年3月
ISBN : 4-7655-3171-6
 

内容紹介
洗剤に含まれる非イオン界面活性剤の成分の一部には,環境ホルモン(内分泌撹乱物質)としての動態を疑われるものがある.本書は,洗剤と水環境とのかかわりについて精力的に研究を続けてきた委員会が,最新知見を集大成した書である.
 
目次
第1章 非イオン界面活性剤の種類,性質,用途
1.1 種類と性質
エステル型/エーテル型/エステル・エーテル型/脂肪酸アルカノールアミド/その他/新しい非イオン界面活性剤
1.2 製法と生産量
エステル型の製法/エーテル型の製法/エステル・エーテル型の製法/脂肪酸アルカノールアミドの製法/その他の製法/生産・販売量
1.3 特性
特性と応用/APの合成/APEの合成・特色
1.4 使用の現状と一般消費者の意識
第2章 非イオン界面活性剤の環境中の濃度分布および非イオン界面活性剤による事故例とその対策
2.1 アルコールエトキシレート(AE)
環境水中・底泥中の濃度/下水処理場流入水・処理水中の濃度
2.2 アルキルフェノールエトキシレート(APE)
環境汚染物質としてのAPE/河川水中の濃度/河川堆積物・水生生物中の濃度/下水処理場排水・産業排水中の濃度,処理過程での変化
2.3 ノニルフェノール(NP)とオクチルフェノール(OP)
2.4 そのほかのAPE分解生成物
2.5 事故例と対策
横浜市の事例/埼玉県の事例/神奈川県の事例

第3章 非イオン界面活性剤の動態と水道への影響
3.1 生分解性
生分解/評価の意義/生分解試験方法/非イオン界面活性剤の生分解性/生分解性と化学構造
3.2 懸濁物質や底質への吸着
吸着等温式/吸着等温式による解析/吸着機構解明の意義と課題
3.3 下水処理場での挙動
AEの除去/NPEの除去/APの除去
3.4 水道における問題
発泡性と利水障害/浄水処理における処理特性/水道水の安全性からみた問題

第4章 非イオン界面活性剤の生態毒性
4.1 生態系と生態毒性
生態系とは/生態毒性
4.2 魚類,無脊椎動物等への急性毒性
化学構造の違いによる魚類への毒性の差/試験方法の違いによる魚類への毒性の変化/生物の種類による毒性の差/水生生物への致死濃度/そのほかの毒性
4.3 魚類などへの慢性毒性
4.4 モデル生態系での水生生物への影響
4.5 分解中間生成物の毒性
4.6 水生生物への濃縮
AE/APE

第5章 非イオン界面活性剤由来の内分泌撹乱化学物質
5.1 内分泌撹乱とは
内分泌撹乱化学物質の定義と種類/構造/野生生物に及ぼす影響/ヒトに及ぼす影響
5.2 内分泌撹乱(エストロゲン様)化学物質の検出法
ホルモンの情報伝達機構/エストロゲンの作用機構/検出法
5.3 APEとその分解生成物のエストロゲン様作用
in vitro試験系の報告例/in vivo試験系の報告例/フィールド調査事例

第6章 非イオン界面活性剤の分析法の実際
6.1 ポリオキシエチレン(POE)型の分析法
コバルト錯体による定量法/カリウムテトラチオシアン酸亜鉛法/臭化水素酸分解−ガスクロマトグラフ法
6.2 AEの分析法
誘導体化HPLC/LC−MS
6.3 APEの分析法
HPLCの適用/順相・逆相カラムを用いたHPLC/APEとLASの同時分析:逆相カラムでの複数種類の活性剤の分析/APEとAEの同時分析:LC−MS/固相マイクロ抽出を用いたHPLC
6.4 NPとOPの分析法
抽出/精製/誘導体化/機器分析/GC−MSによる分析例/LC−MSによる分析例
6.5 そのほかのAPE分解生成物の分析法
APEC/CAPEC
6.6 ELISA法
ELISA法/APEの分析/利点・課題

第7章 非イオン界面活性剤の今後の課題
7.1 APE代替物質に関する課題
7.2 目的に応じた分析法の選択
POE型による汚濁状況を知るために/水道水の水質基準への適合性を知るために/水生生物への毒性影響を評価するために/内分泌撹乱作用に関わる分析/そのほかの調査研究(生分解試験・吸着試験など)に関わる分析
7.3 環境中の分布と挙動に関する課題
濃度分布の特徴と排出源の影響/汚染の総合的な理解に向けて
7.4 生態毒性・内分泌撹乱作用に関する課題
生態毒性/内分泌撹乱作用
7.5 環境リスク評価の事例と課題
環境リスク評価とは/界面活性剤についての評価の必要性/一般的手順/事例/今後の課題
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