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書籍詳細
 
日本の水環境7 九州・沖縄編
日本水環境学会編
A5・242頁 / 5500円
発行年月日 : 2000年10月
ISBN : 4-7655-3166-X
 

内容紹介
より良い環境を未来に引き継ごうとの願いを込めて,日本の水と水環境を,さまざまな角度から語るシリーズの九州・沖縄編.九州・沖縄地方の水環境の特徴,水にかかわる歴史やその背景,水利用や開発とのかかわりからみた水環境の現状,水環境の保全や再生のための取組みなどを紹介している.関係の研究者,技術者ばかりでなく,広く水環境の問題に関心をもたれる一般の方々にも,ぜひ一読いただきたい.
 
目次
1章 自然環境と水環境
1.1 台風と治水:長崎水害
長崎県の概況/気象と災害/治水/まとめ
1.2 九州の干潟と生物
急速に消失する干潟/消えゆく干潟の生物達/干潟の生物の運命をにぎる公共工事
1.3 水が育む森:屋久島
1.4 水生生物からみた宮崎の川
清武川の概況/調査の方法/水生生物による水質評価とその季節的変動/まとめ
2章 歴史の中の水環境
2.1 福岡の水文化
国の基礎「米」/暴れ次郎を恵みに変えた筑後の国/黒田長政の見栄張りの国づくり/行政改革に失敗した小倉藩/その後,それから
2.2 熊本の水文化
日本最古の現役上水道:轟泉水道/豊富な地下水と海を渡る水道水:海底送水/熊本県の温泉/加藤清正の治水・利水事業:土木の神様/潅漑用水路の開発:幸野溝,百太郎溝/水路橋を兼ねた石橋:通潤橋/水力発電と多目的ダム/水上交通/水に関する施設
2.3 歴史と水環境:球磨川をめぐる人の営み
球磨川の環境/球磨川をめぐる生業/地域間流通機能としての球磨川/球磨川をめぐる文化
2.4 島原の水
島原湧水群の歴史/島原湧水群(名水百選)/島原温泉/湧水群と産業のかかわり/歴史の中のヨーロッパと島原半島のかかわり/198年ぶりの雲仙普賢岳の噴火
2.5 南九州の数え唄にみる水との営み
数え唄の歴史/南九州の川と数え唄/まとめ

3章 水利用
3.1 熊本の地下水
地下水の仕組みと水循環/熊本地域の地下水の流れ/地下水の水質/地下水の量/熊本地域地下水総合保全管理計画
3.2 地下水のヒ素汚染:福岡県県南地域の事例
ヒ素による地下水汚染の周辺調査/ヒ素による地下水汚染の原因究明調査/地下水の物理,化学的水質特性/地下水のヒ素汚染の機構/まとめ
3.3 焼酎と地下水
焼酎と水の重要性/焼酎の製造法/焼酎の種類と生産量/地下水の水質特性/焼酎工場の水処理/焼酎廃液(粕)の農耕地還元/課題および展望
3.5 沖縄における水利用
島しょ県/増加する給水量/沖縄本島における水問題

4章 開発と水環境
4.1 水俣湾
水俣湾の概要/公害発生の推移/水俣湾堆積汚泥処理事業/公害防止事業の経過/まとめ
4.2 洞海湾:死の海から甦った4つの要因
洞海湾の水質汚濁の歴史/洞海湾サクセスストーリーの間接的成因/まとめ
4.3 諌早湾
諌早湾を取り巻く状況/諌早湾干拓事業/水環境への影響評価/「流域水質管理」の重要性
4.4 博多湾
博多湾流域の定義/博多湾周辺の歴史/博多湾周辺の発展/博多湾の閉鎖性/水質基準/博多湾の現在の水環境/溶存酸素/課題と方向
4.5 都市の発展と水
福岡都市圏の地理的構成/福岡都市圏の降水量/福岡都市圏の水需要と水供給/利水安全度/水の循環利用/水利用施策と環境負荷/水供給にかかわる将来展望

5章 水保全
5.1 江津湖研究会
江津湖について/江津湖の自然について/江津湖研究会について/環境NGOとしての課題
5.2 紫川の水質保全と市民運動
シロウオとアユの産卵場保全活動/紫川水質汚濁の歴史/紫川下流域のBODの変化/魚類の遡上と水質
5.3 水利用とゼロエミッション
ゼロエミッションと公害防止技術の違い/生産プロセスにおけるゼロエミッション化/ゼロエミッション技術の開発/水のリサイクルはどこまで進んでいるか/水のリサイクルを進め排水を削減するには/新しい水利用システムに向けて
5.4 鉄鋼業(八幡製鐵所)における水の循環・再利用
八幡製鐵所の水源/戻水回収率の変遷/水処理/今後の展望
5.5 めっき工業における水処理
めっきの技術/めっき工程から排出される有害物質とその処理技術/排水処理設備の適正運用/将来への取組み
5.6 都市下水の高度処理と再利用
MAP法の原理/北九州市におけるMAP法の検討/まとめ
5.7 水をめぐる環境国際協力
川の色について/飲めない開発途上国の水道水/下水道普及率の話/韓国で知った廃水処理におけるクリーナープロダクションの初歩
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