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金子光美・河村清史・中島淳編著 |
A5・340頁 / 6160円 発行年月日 : 1998年6月 ISBN : 4-7655-3157-0 |
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対策が遅れ,今や都市河川や湖沼,内湾などの閉鎖水域の主たる汚染原因とまでいわれるようになった生活排水.本書は,地域の特性に見合った対策がとれるよう,あらゆる規模の生活排水処理システムについて,体系的,実務的に解説を行った書である.とくに,全国で約800万基の浄化槽が稼働しているという現状に鑑み,類書にはあまり記述のない個別処理システム,中小規模集合処理システムについても,充分な紙幅をあてている点が,本書の特長であるといえよう.
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第1章 水環境保全と生活排水処理 1.1 生活排水とその管理 1.2 生活排水の水環境への影響 1.3 生活排水の量と質 1.4 生活排水処理システムの種類と概要 1.5 生活排水処理システムの選定の基本的視点 第2章 生活排水の個別処理システム 2.1 個別処理システム 個別処理システム/役割/個別処理システムとしての浄化槽の特徴 2.2 個別処理システムの経緯 し尿処理の歴史/単独処理浄化槽の発達/生活雑排水処理の歴史/小規模合併処理浄化槽の開発と普及/単独処理浄化槽と合併処理浄化槽の比較 2.3 小規模合併処理浄化槽 処理機構/使用上の留意点・保守点検/実態 2.4 高性能型小規模合併処理浄化槽 高性能型とは/流量調整機能/窒素除去機能/コンパクト化/性能 2.5 共同住宅の浄化槽 種類/単独処理浄化槽・合併処理浄化槽に流入する排水/設置計画/浄化槽に必要な基本条件/管理 2.6 住宅以外の生活系用途の建築物の浄化槽 生活系用途の建築物からの排水/建築用途と処理対象人員/排出パターンと水質/代表的浄化槽
第3章 中小規模の集合処理システム 3.1 種類と処理方式 種類と特徴/合併処理浄化槽/農業集落排水施設/特定環境保全公共下水道/コミュニティプラント/排水の特徴と処理方式 3.2 集水施設 水の流れ/特徴と課題/施工のポイント 3.3 合併処理浄化槽による集合処理 計画・設計の考え方/構造基準/単位装置 3.4 高度処理 窒素除去法/りん除去法/窒素・りん同時除去法/BOD・浮遊物質除去など 3.5 維持管理技術 管渠/各単位装置/汚泥処理設備 3.6 水質管理 目的/試料採取/施設の維持管理・評価のための水質指標
第4章 大規模な集合処理システム(下水道) 4.1 下水道の概要 わが国における歴史/種類/整備状況/計画 4.2 下水収集施設 排水設備/下水管渠系/排除方式/ポンプ場 4.3 下水処理施設 基本構成/計画下水量と計画水質/水処理方法/標準活性汚泥処理施設/高度処理 4.4 汚泥処理 発生・処分量の概況/処理方式/汚泥施設計画/集約処理 4.5 下水道の資源・施設の有効利用 4.6 下水道の維持管理 維持管理業務/維持管理と水質に関する規制・指導 4.7 下水道の課題
第5章 汚泥の処理処分システム 5.1 概説 5.2 汚泥の発生量 処理施設からの発生量/1人1日当りの発生量 5.3 汚泥の性状 収集し尿・収集浄化槽汚泥/浄化槽汚泥 5.4 汚泥の処理技術 重力濃縮装置/濃縮・脱水装置 5.5 汚泥の処分 5.6 汚泥の有効利用 肥料化の課題/有効利用例
第6章 し尿の収集処理システム 6.1 し尿の収集 し尿収集の始まり/収集運搬/し尿量の推移と収集の内訳 6.2 し尿処理技術の変遷 嫌気性消化方式/嫌気性消化槽の高率化と新しい処理方式の開発/二次処理施設の検討/情勢の変化と高度処理/し尿処理施設の新時代 6.3 し尿処理の新しい技術 し尿の窒素除去:生物的脱窒素法の開発と発展/膜分離技術を利用した高負荷処理 6.4 し尿処理施設における浄化槽汚泥の処理 現状/処理方法/専用処理方式による処理/課題
第7章 生活排水処理における設備 7.1 前処理設備 スクリーン/破砕装置 7.2 汚水・汚泥移送設備 ポンプ/エアリフトポンプ/上澄水排出装置 7.3 曝気撹拌設備 小型ブロワ/ブロワ/散気装置/機械撹拌装置 7.4 汚泥処理設備 掻寄せ機/濃縮機/脱水機 7.5 電気設備 電気設備/関連法規/受変電設備/負荷設備/自家発電設備 7.6 制御と計装設備
第8章 生活排水処理の衛生的側面 8.1 生活排水と病原微生物 水系感染症の今日的課題/最小感染量/感染経路/病原体 8.2 消毒技術 消毒の定義/消毒反応の定量化/消毒効果に影響する要因/方法の選択/塩素消毒/紫外線照射/オゾン消毒/その他 8.3 震災時の生活排水処理 暑い時期の衛生問題/感染症流行に影響する因子/排泄量と排泄場所・形態/微生物数の変動/病原体濃度/その他の考慮事項/dose-responseの定式化/リスク評価
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