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書籍詳細
 
日本の水問題を考える
−現場からの提案−
上田憲一著
B6・212頁 / 2420円
発行年月日 : 1996年8月
ISBN : 4-7655-3149-X
 

内容紹介
県職員として水行政に携わってきた著者が,経験上感じた矛盾や疑問を整理し,問題の所在を明らかにするとともに,新たな水利用理論の構築に向け提案を行う.
【主要目次】水問題の所在と解決への展開(水利用論の未成熟/需給状況/水資源の賦存と水循環/地表水と地下水/水利用の理論と実際/河川管理と水利用/水資源開発のシステムと意味) 水問題解決のために(需要の将来/新しい水利用論の構築/地下水利用/資源量の把握/河川管理/水資源開発の方向/利用・開発と国民負担/まとめ)
 
目次
第1部 水問題の所在と解決への展開:水掛け論の正体

第1章 「水利用論」の未成熟
水利用に関連する各機関
多様な水利用
水利用論の未成熟
水用語の混乱
水利用における「消費」と「使用」
水用語の定義

第2章 我が国の水需給状況
水需給の概況
各種用水の水需要
農業用水/生活用水/工業用水/発電用水/消・流雪用水/養魚用水

第3章 水資源の賦存と水循環
資源としての水
水資源の賦存量
水資源量把握の困難さ
河川の流量測定/平野部の河川等の流量
水質の保全
水辺環境の保全

第4章 地表水と地下水
地表水とは
地下水とは
地下水の特性/地下水の存在/地下水の賦存量
地下水利用の状況
地下水採取の方法
地下水障害
地盤沈下のメカニズム/地下水利用の功罪
地表水と地下水の関係
地下水位曲線の意味

第5章 水利用の理論と実際
水利用の典型・水田かんがい
水田かんがいの特性
水田かんがい理論とその問題点
水田かんがいの状況
土地改良区
開発水(補給水)の海までの効果
水利用と水環境の緩和効果
水利施設の整備と受益者の負担

第6章 河川の管理と水利用
河川水の利用と水利権
慣行水利権/許可水利権とその取得/慣行水利権の許可への切替え
河川水の管理
河川管理基準としての河川維持水量/河川維持水量の意味すること
合口堰化の疑問
水利調整

第7章 水資源開発のシステムとその意味
河川水開発の仕組み
水資源開発のモデル
水資源開発施設の建設
ダム本体のタイプ/ダムの機能面からのタイプ(多目的ダム等)
利水専用ダムの特性
水資源開発の費用
多目的ダムにおける費用負担/水源地域対策/「水資源確保」の意味すること:川上と川下の立場

第2部 水問題解決のために:新たな水利用を

第8章 水需要の将来
農業用水
生活用水
工業用水
発電用水
消・流雪用水
養魚用水

第9章 新しい水利用論の構築
水利用論に欠けているもの
水資源の繰り返し利用
水利用理論の提案
水利用における消費と使用の明確化/還元水の再利用/水田かんがい用水理論の再構築

第10章 地下水利用の取扱い
地下水採取の怪(ミステリー)
地下水利用から地表水利用へ

第11章 河川水等水資源量の把握
河川水等流量の観測
河川流量のパターン

第12章 河川管理の在り方
水利調整手法の構築
河川維持水量の設定
水利権許可の取扱い

第13章 水資源開発の方向
水資源開発の効果
水資源開発と公共負担

第14章 水資源の利用や開発と国民の負担
水資源開発に対する国民の負担
取水堰に対する国民の負担
水質保全に対する国民の負担

第15章 水問題解決への提案のまとめ
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