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日本建築学会編 |
A5・162頁 / 2200円 発行年月日 : 2007年8月 ISBN : 978-4-7655-2504-6 |
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『建築』における「リスク」という新しい概念を,わかりやすく解説。従来型の「リスク」の基礎概念から応用展開の提示という方法をとらず,先に様々な応用事例を紹介し,それらから糸を手繰り寄せて解説している。このことにより,建築においてリスクを用いるねらい,仕組み,そして,リスクの本質を徐々に浮かび上がらせている。
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1章 はじめに
はじめに 1 リスクとは 2 「確定論」的な安全性の確保の方法 3 リスクの視点 4 リスク評価と確率論の役割 5 リスクマネジメント
2章 リスクで考える
2.1 受験戦略と浪人リスク 2.1.1 偏差値:模擬試験の結果 2.1.2 偏差値:大学の入試難易度 2.1.3 合格可能性判定 2.1.4 C君の受験戦略 2.1.5 合格度指標 2.2 事故・災害リスク 2.2.1 事故・災害の統計と分析 2.2.2 リスク情報をどう利用するか:リスクの比較による意思決定 2.3 不動産の証券化と地震リスク 2.3.1 PMLと不動産投資 2.3.2 PMLの意味するところ 2.3.3 PML以外のリスク表現 2.4 建設工事と天候リスク 2.4.1 意思決定の結果に応じた損益マトリクス 2.4.2 期待利益の算出 2.4.3 雨の日の多さの影響,工事種別の影響 2.5 保険料とリスク分散 2.5.1 保険の仕組み 2.5.2 大数の法則
3章 リスク評価
3.1 建物の性能を測る 3.1.1 重要度係数と再現期間 3.1.2 性能マトリクス 3.1.3 限界状態超過確率 3.1.4 信頼性指標 3.2 荷重の統計 52 3.2.1 超過確率と再現期間ならびに建物の供用期間の関係 3.2.2 確率紙へのプロット例 3.2.3 まとめ 3.3 地震ハザード 3.3.1. 我が国の地震発生の状況 3.3.2 シナリオ地震による地震動予測地図 3.3.3 確率論的地震動予測地図(地震ハザード地図) 3.4 建物の被害率曲線 3.4.1 被害率曲線 3.4.2 被害率曲線の利用方法 3.5 原子力発電所の地震リスク 3.5.1 原子力発電所の地震PSA(Probabilistic Safety Assessment) 3.5.2 地震PSAにおける3種類の解析 3.5.3 地震PSAの実施例 3.6 室内環境リスク 3.6.1 発症の個人差 3.6.2 発症リスク評価の例示 3.6.3 まとめ 3.7 システムのリスク 3.7.1 直列システムと並列システム 3.7.2 さまざまなシステム
4章 リスクマネジメント
4.1 リスクマネジメントの概要 4.1.1 リスクマネジメントとは 4.1.2 リスクコミュニケーション 4.1.3 リスク対応 4.2 リスクコミュニケーション 4.2.1 説明性の向上 4.2.2 リスクコミュニケーション 4.3 木造住宅の耐震改修−事例1:住宅所有者の立場から− 4.3.1 はじめに 4.3.2 まずはPさんの素朴な質問から 4.3.3 目標性能を決める 4.4 木造住宅の耐震改修−事例2:行政の立場から− 4.4.1 補助金政策の現状 4.4.2 地震リスクの現状,耐震改修の効果と耐震化戦略 4.5 「不適格建物」の地震リスク評価例 4.5.1 耐震性能と損傷評価のばらつき 4.5.2 設計で考慮される地震動の大きさ 4.5.3 耐震強度を用いた地震リスク評価例 4.5.4 設計と実建物の地震リスク格差 4.6 デリバティブ−リスクファイナンスの一手法として− 4.6.1 天候デリバティブ 4.6.2 地震デリバティブ 4.7 健全性診断手法を用いた建築物のリスクマネジメント 4.7.1 健全性診断とリスクマネジメント 4.7.2 評価の流れ 4.7.3 損傷/健全性評価の事例 4.7.4 なぜ確率論的評価の考え方が必要か
付録A−確率の基礎知識 A-1 確率の基本概念 A-2 確率変数と確率分布 A-3 確率分布の特性値 A-4 共分散と相関係数 A-5 重要な確率分布 A-6 極値分布 付録B−統計の基礎知識 B-1 サンプリング調査 B-2 標本平均と標本分散・不偏分散 B-3 サンプルの信頼性
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