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都市・建築空間の科学 |
−環境心理生理からのアプローチ− |
日本建築学会編 |
B5・230頁 / 4180円 発行年月日 : 2002年11月 ISBN : 4-7655-2464-7 |
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さまざまな環境要因が人間の心理,生理に与える影響をいかに評価し,空間デザインにどのように反映させるか.本書は,この分野における現在までの研究成果を紹介するとともに,将来を展望する書.各環境要因(音,熱,空気,光)ごとに心理生理研究の成果,今後の方向性を解説した後,総合的なアプローチにかかわる知見として,景観評価に関する異文化間比較研究,複合環境評価研究,統計手法の3つを,トピックス的にとり上げている.
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第1章 音環境と心理・生理研究 1.1 音環境の心理評価 研究の背後にあるもの/環境騒音評価研究/音環境評価研究における心理学的背景/人間−環境系に関する認知心理学的モデル/感情のシステム/試論的な記述/おわりに 1.2 情報伝達の音のデザイン はじめに/情報伝達のための音とは/情報伝達の音の規格/音の印象の影響/音の立上り・立下りによる印象変化/高齢者にとっての聞き取りやすさ/家庭内背景音下での報知音の聴取閾値/今後の展望 1.3 脳波を用いた音環境評価 はじめに/脳波と聴覚誘発電位/心理・生理科学における大脳と聴覚に関する研究/建築環境学における脳波を用いた音環境評価に関する研究/作業者の大脳における聴覚情報処理/問題点と展望
第2章 熱環境と心理・生理研究 2.1 上下気温分布の心理・生理影響 はじめに/上下気温分布と人体の心理・生理反応の関係/居住空間における上下気温分布の性状/上下気温分布が居住者の心理・生理反応に与える影響に関する研究の事例紹介/おわりに 2.2 人体からの蒸汗量の測定 はじめに/全身からの蒸汗量の測定/局所蒸汗量の測定/局所蒸汗量測定に関する研究事例紹介/おわりに 2.3 変動風環境の評価 はじめに/気流に関する基準/変動風環境に関する評価要素/気流の影響に関する既往の研究/暑熱環境から変動風環境への移動時における生理・心理反応/おわりに 2.4 放射環境の評価と人体形状モデル はじめに/放射に関する人体形状モデル/放射環境の生理・心理反応/放射環境指標/研究事例・人工気候室内における立位人体に及ぼす熱放射の影響に関する実験的研究/おわりに
第3章 空気環境と心理・生理研究 3.1 建物における必要換気量 はじめに/換気哲学の変遷/人間の体臭と換気/体臭に関する研究の事例紹介/必要換気量の算出/今後の研究課題 3.2 臭気の評価と制御方法 はじめに/臭気の評価指標/臭気評価の考え方と各指標の有用性/臭気の制御方法の考え方/室内の臭気の評価と制御方法に関する研究/臭気濃度を指標として臭気の許容レベルを検討した研究紹介/おわりに
第4章 視環境と心理・生理研究 4.1 加齢を考慮した視覚特性と視環境 はじめに/眼球光学特性の加齢変化/視力の加齢変化/色覚の加齢変化/コントラスト感度の加齢変化/住宅の適正照度に関する研究事例紹介/おわりに 4.2 視覚特性を考慮した明視環境の評価 はじめに/明視性の評価構造/明視環境の要件/視認能力/視認能力の個人差の取扱い方法/明視性の検討方法/明視性に関する実験事例/おわりに 4.3 室内の色彩計画とその評価 はじめに/室内色彩の実態/室内色彩の心理的評価/光源の演色性/光源の種類と室内色彩の心理的影響についての研究事例/高齢社会における室内色彩計画/おわりに 4.4 建築の外部色彩と街並みの色彩評価 はじめに/都市における色彩の実態/色彩規制の提案/最近の景観色彩評価の研究/おわりに
第5章 心理・生理研究の総合的アプローチ 5.1 景観評価における異文化間比較研究 はじめに/異文化間比較研究の意義/異文化間の相違性を強調する研究/異文化間の共通性を強調する研究/相違性と共通性をともに認める研究/西洋文化圏と東洋文化圏の比較/ほかの個人属性による影響との比較/異文化間の比較を用いた理論的検討/国内における異文化間比較研究/河川景観評価における異文化間の比較/おわりに 5.2 複合環境の評価研究とそのフィロソフィ はじめに/複合環境評価の考え方/光環境と温熱環境/騒音と温熱環境,光環境などの複合/視覚環境と音環境の複合/非特異的尺度を用いた研究の事例紹介/おわりに 5.3 統計的手法の留意点 再考の背景/研究の性格と手法/平均:なにが代表なのか/分散と高次モーメント:偏りを表すもの/母集団と標本:全体のとらえ方/まず分布ありき:モーメントとパラメータと母数/標本:分布の分布/検定:集団を弁別する/標本数:数の信仰/あらためて統計的アプローチを考える:参考書とともに
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