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日本建築学会編 |
B5・188頁 / 4950円 発行年月日 : 2001年8月 ISBN : 4-7655-2454-X |
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【在庫僅少・美本ございません】 科学技術の進歩による新顔化学物質の登場や,企業の異業種への参入などによって,研究・実験施設をとりまく環境問題は,いっそう複雑・多様化してきている.にもかかわらず,わが国では,一部の法規制以外,基準,指針の類はほとんどなく,いわば手探りで建設されているのが実情である.本書は,さまざまな研究・実験施設に横断的に適用可能な安全基準をめざしてまとめられた書で,内部環境の保全にかかわるドラフトチャンバーの設置や換気計画,外部環境に配慮した排ガスや廃棄物の処理,空間計画における安全対策や維持管理の要点などを,実務をふまえ,具体的に解説している.
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第1章 総論 1.1 背景・目的 社会的動向とガイドブックの意義/わが国におけるドラフトチャンバーの現状/各国のドラフトチャンバーの基準/適用範囲/本書の構成/研究・実験施設内の危険 1.2 研究・実験施設内における化学物質による事故例 酸化性固体/可燃性固体/自然発火性物質・禁水性物質/引火性液体/自己反応性物質/酸化性液体/有害物質 1.3 化学物質等安全データシートと安全に係る研究者・実験者の基本作業 研究者・実験者の基本操作/ドラフト使用例 1.4 研究者・実験者の安全に係る実験室内の危険物質 発火・爆発性物質/有害物質/腐食性物質/高圧ガス/特殊材料ガス/発がん性物質・感作物質/内分泌攪乱作用を疑われる化学物質 1.5 安全基準と法規 曝露限界,生物学的限界値と管理濃度/危険物質と法規 第2章 ドラフトチャンバー 2.1 ドラフトチャンバーの概要 設置目的と適用範囲/ドラフトチャンバーとは/分類/構造 2.2 性能 サッシ前面風速/封じ込め性能/警報とモニタリング 2.3 設置手順 使用条件の設定/機種選定/排気量の設定/VAVシステム/設置場所 2.4 安全性評価試験 ASHRAE性能試験の概要・項目/ASHRAE性能試験の評価基準/ASHRAE性能等級の表示 2.5 使用操作 使用上の注意点/使用前の潜在的危険の評価
第3章 換気計画 3.1 換気設備の目的と適用範囲 3.2 安全装置としての換気設備 ドラフトチャンバーによる封じ込め/開放型の局所排気装置による捕捉/全体換気による濃度希釈 3.3 換気設備の安全上の留意点 ドラフトチャンバーの適性稼働/ドラフトチャンバーへの外乱防止/有害物質の実験室内への飛散防止/非実験エリアの汚染防止/供給空気の汚染防止/化学物質の閉鎖系での使用/換気設備性能試験の実施 3.4 換気設備計画 換気量算出/換気システムの検討/給気システム/換気設備の信頼性向上 3.5 空調換気システムの省エネルギーとVAVシステム 排気量削減方法/VAVシステムに求められる性能/VAVシステムの省エネルギー効果/VAVシステム実施上の留意点/空調換気設備計画例
第4章 研究・実験施設の排ガス・廃水・廃棄物処理 4.1 使用物質のインプットとアウトプット 4.2 排ガス処理設備 ガス状物質除去/粒子状物質除去/脱臭装置 4.3 廃水処理設備 無機系廃液の分離・反応法/有機系廃液の処理法/廃水処理設備のフロー例 4.4 廃棄物の処理 試薬瓶,ガラス・プラスチック器具類/電池・電気部品,有害金属屑類/ろ紙・脱脂綿・ガーゼ・ウエス類/有害物を含まない一般廃棄物
第5章 研究・実験施設の安全 5.1 本章の要点 わが国の劣悪な研究環境 5.2 建築物としての安全計画 5.3 研究施設の標準規模 5.4 実験室の作業スペース 5.5 実験室・研究室配置計画 5.6 実験室各部の仕様 床/壁/天井/ドア/バルコニー/配管・コック類,電気設備 5.7 実験室の火災等安全設計 考慮事項/避難経路の確保/排煙対策 5.8 その他の安全設備計画 緊急シャワー,アイウォッシャーの設置/給排水設備の逆流防止対策/その他の局所排気設備/消火設備 5.9 実験室内の安全を重視した配置計画 5.10 地震対策 阪神大震災被害事例/想定される人身事故/地震対策の具体例
第6章 運用・維持管理計画 6.1 施設,設備に関する一般的考慮事項 クラス分け/文章化/性能試験/有害物質の測定/安全教育 6.2 試験物質の取扱いと安全 「潜在的有害物質」としての取扱い/少量使用/密閉容器保管/ラベル/取扱い/取り扱う器具・容器/使用容器の洗浄/試験物質をこぼした場合/開放状態で取り扱う場合/喫煙・飲食の禁止/操作,作業が疑問の場合/化学物質の台帳管理/地震対策/廃液処理 6.3 検査項目 6.4 換気設備の保守・管理 6.5 ドラフトチャンバーの保守 6.6 安全にかかわる法規リスト 6.7 各国の化学物質管理の規制 6.8 化学物質の総合管理 6.9 環境ISO 6.10 管理・監視システム 設備の管理機能/警報の監視/安全分析レポート
付録/用語解説
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