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田畑貞寿編著 |
A5・196頁 / 3300円 発行年月日 : 1999年9月 ISBN : 4-7655-2119-2 |
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緑や自然環境を「環境資源」ととらえる立場からの発想は,将来それを皆無にしてしまう可能性をはらんでいる.いま,必要なのは,それを「環境資産」として見る視点である.本書は,「環境デザイン」を,過去から未来へと継承するために,緑や自然環境を資産化し,再資源化する思想,技術の総体と定義して,その体系化に資すべく,まとめられた書であり,環境の評価方法,資産化のためのデザイン手法,資源として継承するためのマネジメント手法等々について,事例も交えながら論じている.
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1.人間の生活と地域環境 1.1 生活空間と地域環境の共生 1.2 多様性理論と地域環境の評価 2.緑の環境資源から環境資産の保全 2.1 環境資源・資産としての緑 2.2 高密度市街地における緑の環境資産の特徴 2.3 田園地域における緑の環境資産の評価 2.4 環境・生産緑地保全の関係 2.5 緑の環境資産保全の社会的システム化の方向
3.敷地利用の変容と緑景観の継承 3.1 都市内緑地の社会性 3.2 緑景観と敷地利用 3.3 緑景観の分布状況とその変容 3.4 緑景観の継承過程とその類型 3.5 今後の土地環境の資産性,公益性
4.住民意識からみた地域の環境資産 4.1 地域環境資産の評価の必要性 4.2 緑の資源調査と対象地区 4.3 現存する緑の要素の考察 4.4 緑の要素と公私の差異性と今後の管理の問題
5.サーモスケープからみた緑の環境評価 5.1 緑による温熱快適性の視点 5.2 環境評価における緑被,緑視,緑積 5.3 温熱環境の評価と緑環境指標 5.4 サーモスケープによる分析 5.5 サーモスケープにみられる温度域 5.6 低温域率と温熱快適性評価の関係 5.7 温熱景制御の環境デザインに向けて
6.小規模オープンスペースからみた市街地の防火安全性 6.1 市街地の防火性能とオープンスペース 6.2 実態調査の内容と方法 6.3 小規模オープンスペースの分布と予測評価 6.4 小規模オープンスペースの防災的効果と今後の課題
7.法制度の空間イメージ:風致地区とランドスケープマネジメント 7.1 ランドスケープと法制度 7.2 風致概念の変化 7.3 神奈川県における風致地区行政の概要 7.4 住宅地開発に伴うランドスケープの動態と環境資源の保全 7.5 ランドスケープマネジメントのプロセス:モノからシステムの保全・管理へ
8.環境資産の形成と公園緑地 8.1 公園緑地の空間イメージ 8.2 オープンスペースシステムの計画プロセス 8.3 都市オープンスペースのシステム化 8.4 保全の系と都市施設の重層化 8.5 住区への対応と都市基盤の形成 8.6 公園緑地の限界と可能性
9.地域環境構造と環境デザイン手法 9.1 地域環境構造の保全と住宅市街地の環境デザイン 9.2 オープンスペース計画の位置づけと地区の概要 9.3 稲城長峰地区を取り巻く地域環境の構造 9.4 集合住宅地の計画プロセス 9.5 環境要素の形態と意味 9.6 地域環境構造と環境デザインの課題
10.公園区制度による緑地管理 10.1 大都市型公園区と地域型公園区 10.2 行政レベル別にみた公園整備の発達 10.3 地域公園区の設立に関する規定 10.4 カリフォルニア州東部湾岸地域公園区の制度的位置づけ 10.5 公園区が管理,運営する公園地の多様性 10.6 マスタープラン方式による公園の管理,運営
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