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堀田昌英・小澤一雅編 |
B5・300頁 / 3850円 発行年月日 : 2015年8月 ISBN : 978-4-7655-1825-3 |
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本書は,『建設マネジメント原論』が出版されて以後に生じた社会基盤分野のさまざまな変革と進展を踏まえつつ,現在直面している社会基盤マネジメントの諸課題を今一度その本質に却って考えるための枠組みを再構築しようとする試みである。建設マネジメントに関する調査研究および実践の成果を紹介して建設マネジメント分野が扱う領域の拡大を反映し,また国内の社会基盤事業のマネジメントと,海外事業のマネジメントをシームレスに思考することを目指した。さらに本書で紹介される概念や理論・手法が社会基盤マネジメントの現場でどのように実践されているのかを示すために,随所にケースおよび最新動向を紹介するコラムを挿入。教科書としての機能を優先し,初めて社会基盤分野マネジメントに接する方にも読めるよう配慮している。
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第1章 社会基盤マネジメントとは 1.1 社会基盤マネジメントの射程 1.1.1 社会基盤マネジメントの対象〜what to manage〜 1.1.2 社会基盤マネジメントの取り扱う課題 1.2 社会基盤マネジメントの特色 ケース1-1 地域社会と水資源マネジメントの歴史的変遷 1.2.1 社会基盤「施設」マネジメント 1.2.2 社会基盤「システム」マネジメント 1.2.3 社会基盤「技術」マネジメント ケース1-2 奥只見発電所増設工事における開発と環境の両立に向けたマネジメント 1.2.4 社会基盤の歴史にみる先人の知恵 1.3 社会基盤マネジメントの理論と手法 1.3.1 マネジメント理論の役割 1.3.2 建設マネジメント研究の歴史と動向
第2章 社会基盤マネジメントにかかわる主体と建設産業活動 2.1 建設市場の特性と動向 2.1.1 国内建設市場の特色 2.1.2 国内市場と建設投資の動向 ケース2-1 官民連携による海外インフラプロジェクトの推進 2.2 社会基盤マネジメントの関与主体(ステークホルダー) 2.2.1 社会基盤と人のかかわり合い 2.2.2 社会基盤マネジメントにかかわる「ユーザー」 2.2.3 社会基盤マネジメントにかかわる「サプライヤー」 2.2.4 ユーザーとサプライヤーの相互作用 コラム1 ユーザーとサプライヤーの新たな関係に向けて ケース2-2 幹線道路の交通規制における合意形成手法
第3章 プロジェクトマネジメント ケース3-1 ベトナムにおける戦略的な事業展開 ケース3-2 非平常時のプロジェクトマネジメント−イラク基幹通信網復興支援事業のケース− 3.1 プロジェクトマネジメントの考え方 3.1.1 プロジェクトマネジメントの体系 3.1.2 プロジェクトサイクル 3.1.3 国内と海外における違い 3.2 プロジェクトサイクルの個々の活動単位 3.2.1 プロジェクトの発掘 3.2.2 プロジェクトの形成 3.2.3 プロジェクトの審査 3.2.4 プロジェクトの実施 3.2.5 プロジェクトの評価 3.3 プロジェクトの資金調達 3.3.1 資金調達の手段 3.3.2 公共セクターにおける資金調達 3.3.3 民間セクターにおける資金調達 ケース3-3 ハブ機能強化に向けたコロンボ港拡張事業 −PPP方式による社会基盤プロジェクトの取り組みと課題− 3.4 キャッシュ・フロー分析 3.4.1 プロジェクト・ファイナンス 3.4.2 キャッシュ・フロー分析 3.4.3 現在価値分析・内部収益率 3.4.4 加重平均資本費用(WACC) 3.5 BOT/PPP プロジェクト 3.5.1 BOTの発生とその構造 3.5.2 PPPへの展開とその特徴 3.5.3 PPPに係る種々のリスクと関係三者間での配分 ケース3-4 バンコク第二高速道路プロジェクト 3.5.4 わが国建設業界の海外インフラ市場参画の可能性と戦略 コラム2 海外建設企業におけるPPP事業への取り組み
第4章 コンストラクション・マネジメント ケース4-1 羽田空港D 滑走路建設工事におけるマネジメントについて 4.1 序 章 4.1.1 コンストラクション・マネジメントの定義 4.1.2 マネジメントの流れ 4.1.3 組 織 4.2 設計の実務 4.2.1 調 査 4.2.2 設 計 4.3 入札と契約 4.3.1 見 積 4.3.2 入 札 4.3.3 契 約 4.4 施工計画 4.4.1 施工計画とは 4.4.2 施工計画の作成 4.4.3 施工計画と施工管理 4.5 工程管理 4.5.1 工程管理の目的 4.5.2 工程計画 4.5.3 工程表 4.5.4 工程の進捗管理 4.6 原価管理 4.6.1 見積と契約 4.6.2 実行予算 4.6.3 調 達 4.6.4 出来高管理 4.6.5 未払いと決算 4.6.6 設計変更 4.7 品質管理 ケース4-2 山口県のひび割れ抑制システム 4.7.1 要求品質 4.7.2 品質管理サイクル 4.7.3 検 査 4.7.4 TQC 4.7.5 ISO9001 4.8 安全衛生管理 4.8.1 労働災害 4.8.2 安全管理体制 4.8.3 安全施工サイクル 4.8.4 作業環境の改善 4.8.5 安全衛生法体系 4.8.6 労働安全マネジメントシステム(OHSMS) 4.9 環境管理 4.9.1 建設と環境問題 4.9.2 建設公害 4.9.3 産業廃棄物 4.9.4 生態系の保全 ケース4-3 生物多様性と調和した開発事例 −中部国際空港の整備とあわせた藻場の創出− 4.9.5 地球環境 4.9.6 ISO14000 4.10 アセットマネジメント 4.10.1 社会基盤ストックの現状 4.10.2 社会基盤ストックの老朽化 4.10.3 戦略的な維持更新への取り組み ケース4-4 青森県におけるアセットマネジメントの取り組み事例
第5章 調達・契約マネジメント─ 5.1 調達・契約概論 5.1.1 調達とは 5.1.2 建設工事のプレイヤー 5.1.3 建設事業における調達の特徴 5.1.4 契約の役割 5.1.5 契約におけるリスク分担原則 5.1.6 契約変更原則と契約変更ルール 5.1.7 関係的契約 5.1.8 分業と統合 5.2 公共調達プロセスと調達マネジメント 5.2.1 調達計画 5.2.2 入札・提案・見積引合 コラム3 無情の入札現場−多発するくじ引きの実態− 5.2.3 契約履行 5.2.4 引渡・瑕疵責任 5.3 調達マネジメントと分析視角 5.3.1 調達システムとマネジメント 5.3.2 調達におけるサプライチェーンマネジメントシステム 5.3.3 コンプライアンス コラム4 社会基盤マネジメントと技術倫理 5.4 受注者による契約管理 5.4.1 リスクマネジメント 5.4.2 保険制度 コラム5 欧米諸国の多様な調達方式 コラム6 競争的対話方式の機能と制度設計
第6章 技術と経営 6.1 インフラ産業論 6.1.1 インフラ産業政策 6.1.2 日本のマネジメント 6.1.3 グローバリゼーション 6.2 技術開発 6.2.1 社会基盤分野における技術の特徴と経緯 6.2.2 社会基盤における技術の種類と担い手 6.2.3 社会基盤分野における技術基準と国際化 6.2.4 社会基盤における知的財産戦略 6.2.5 建設企業の新しい分野への進出 6.3 経営戦略 6.3.1 社会基盤整備に関する市場の変化 6.3.2 インフラストラクチャ事業者 6.3.3 建設会社 ケース6-1 インド高速鉄道におけるオールジャパンでの取り組み コラム7 道路コンセッション事業者の海外進出
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