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鈴木忠義編著/道路緑化保全協会編 |
A5・124頁 / 1980円 発行年月日 : 2007年5月 ISBN : 978-4-7655-1719-5 |
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道は,経済社会の基であると同時に,文化社会の基であるはずである。人々は,その国の道を通ってまず知覚し,ひとに会い,こころを通じて,理性の力でその国を評価している。もの(道)・こと(人)・こころ(心)により,その国の印象は決定づけられる。ものは道そのものである。ことは道の使われ方である。こころはその結果,安全・快適であり道に愛情や感動を懐くことである。本書はまず人間生存のため,道とのかかわりを示した。次に様々な目的をもった道のつくり方,その使い方を改めて認識する機会とした。これらの目的は,今後の道づくり,使い方を考えていくことである。すなわち道づくりの思想の大切なことを意識し,喚起するきっかけとなればと願ったものである。
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序章 道の文化 人間生存のみちとその文化化へ/道をつくる/道と緑と人間と/季節と自然に親しむ/人は時間と空間のなかで楽しむ
第1章 人間と道 人はどんな道を創ってきたか 交易の道/統治の道/学問・技術への憧れの道/人は美に集まる/宗教の道/人間性を求めて行動する 先進国の仲間入りをした後に 安心・安全の確保/人間の興味を誘う道/人間の喜び/樹木の撫育/健康志向/緑への思い/自然のなかを歩く/街道並木・街路並木/水と緑の組合せは相乗効果が抜群/伝統文化の会場と催事の舞台としての道/共同力こそ道づくりだ/植樹は記念事業として最高の素材/公・共・私/わが町・わが庭/法人の社会貢献
第2章 道と緑と環境 地球環境 かけがえのない地球/地球温暖化/資源エネルギーの枯渇/二酸化炭素の排出と吸収/生物多様性の保全/水・食料・住処/生物の更新時間 道の緑と環境 生活の安らぎや潤いを与える緑/地域をエコアップする緑/緑のリサイクル
第3章 美しい道のつくり方・活かし方 道という空間 文明の文化化 情景の構造 眺めの構造/人の立っているところ…道/道からの眺めの構造 生活と道と緑 歩く楽しみ/休む・憩う/快適に走る…道路公園/快適に走る…パークウェイ・ハイウェイ 生きものを活かした道づくり 植物の働き/時間蓄積の重さ/樹齢を繋ぐ/基盤をつくる/野生生物との係わり 美しい道の構造 点・線・面の展開/自然環境・歴史環境への配慮/地形を重んじる…地形の保全/地形との馴染み/山の景色の活用/水辺の活用 美しい道の眺め 並木/花/太陽の恩恵を受ける…四季の変化/太陽の恩恵を受ける…健康美 歩く江戸の旅の情景 歩く/休む/詣でる/ふれあう 自動車で行く道路の情景 日光宇都宮道路はどのようにしてつくられたか みんなで創る道 確固たる考えをもつ・議論する・実感する/自発的に協働する/沿道から働きかける
第4章 心に響く道 思索の道/憂愁の道/祈りの道/安らぎの道/慰めの道/愛の道/語らいの道/希望の道/ときめきの道/追憶の道/思い出の道/望郷の道/「ふるさと村」構想
あとがき
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