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交通行動の分析とモデリング |
−理論/モデル/調査/応用− |
北村隆一・森川高行編著/佐々木邦明・藤井聡・山本俊行著 |
A5・342頁 / 3740円 発行年月日 : 2002年5月 ISBN : 4-7655-1630-X |
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交通行動を定量的に分析する手法の基礎理論から応用研究までを,広く紹介,解説する書.ミクロ経済学における消費者行動論,社会心理学における態度理論の解説から始め,交通行動の調査法や調査項目,交通行動モデルの方法論,交通行動の典型的な局面の分析方法と事例,交通行動モデルを用いた予測と政策分析,総合交通政策の評価事例が述べられている.本書の中心をなすのは,交通行動モデルの方法論の解説であり,そこでは,離散選択モデルのほか,離散・連続選択,線形構造方程式,動的モデル,生存時間モデルと,用いられる機会の多い手法が網羅的,統一的に解説される.
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第1部 交通行動の理論 第1章 交通行動の分析スキーム 活動と交通/交通行動の分析フレーム 第2章 行動の経済学的アプローチ 合理的個人と効用最大化/不確実性下の行動分析/市場での相互作用と均衡分析/合理性に対する批判と限定的な合理性/マーケティングリサーチからの知見 第3章 交通行動分析の社会心理学的アプローチ 行動理解のための社会心理学/態度理論/習慣を考慮した態度理論
第2部 調査方法論 第4章 交通行動調査の展開 米国におけるパーソン・トリップ手法の展開/調査方法の変遷/現行のPT調査の問題点/PT調査の課題/時間利用調査方法論/通信技術の適用 第5章 交通行動モデル推定のための調査法 離散選択モデル推定のための調査項目/標本抽出と重み付け/Stated Preference調査/パネル調査/交通行動データ収集の技術
第3部 モデリング 第6章 離散選択モデル 離散選択モデルの導出/離散選択モデルの推定/離散選択モデルによる予測/IIA特性をもたない離散選択モデル/複数データに基づくモデル推定/離散選択モデルの応用 第7章 離散・連続選択モデルと連立方程式モデル系 離散・連続選択モデルと線形回帰モデルの統合/限定従属変数を含む連立方程式モデル系 第8章 構造方程式モデル 構造方程式モデルの特徴/構造方程式モデルの定式化/構造方程式モデルの母数の推定/代表的な分析モデル/離散変数,切断変数と構造方程式モデル/モデルの評価/モデルの解釈/構造方程式モデルの適用事例/構造方程式モデル適用にあたって 第9章 動的モデル 交通行動の動的特性/確率過程としての交通行動/離散時間パネルデータの解析1/離散時間パネルデータの解析2/パネルデータの有効性 第10章 生存時間モデル 基礎概念/生存時間の解析方法/基本モデルの拡張/適用事例
第4部 現象分析 第11章 トリップ頻度,目的地,交通機関,経路選択 交通行動の捉え方とそのモデル化/交通機関選択のモデル化/トリップ頻度選択/目的地選択のモデル化/トリップ発生頻度・交通機関・目的地選択の統合モデル/経路選択のモデル化 第12章 Activity−Based Approach Trip−Based Approachの限界/構造方程式モデルを適用した生活行動モデル/Hazard Based Durationモデルに基づく生活行動モデル/効用理論に基づく生活行動モデル/意思決定プロセスを考慮した生活行動モデル 第13章 自動車保有 自動車保有分析の枠組み/静的モデル/動的状態モデル/更新行動モデル 第14章 非日常(休日)交通の分析 非日常(休日)交通の特性/買物活動/観光行動分析/非日常交通行動分析の課題
第5部 予測と政策分析 第15章 交通行動モデルによる予測法 モデルを予測へ適用する際の前提/予測のための入力値/短期予測と長期予測/予測誤差/断面データに基づくモデルによる予測の限界 第16章 総合的都市交通政策への適用事例 Micro−Simulationモデルシステムの概要/大阪市での適用事例/おわりに
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