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清宮理・園田惠一郎・高橋正忠著 |
A5・174頁 / 3960円 発行年月日 : 2002年4月 ISBN : 4-7655-1626-1 |
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沈埋トンネル工法は,特殊な技術分野と見られがちで,一般の土木技術者にとっては,馴染みの薄いものであるが,沿岸部や河口域などでは,きわめて有利な工法である.日本における建設事例はすでに30件近く,トンネル工法の一つとして確固たる地位を占める存在になりつつあり,今後は,その需要がさらに増大するものと思われる.にもかかわらず,これからの建設技術を担う若い技術者や学生向きの適切な入門書や専門書は見あたらなかった.本書は,そのような現状に鑑み,沈埋トンネル工法を体系的に解説する初めての書としてまとめられたもので,すでに実績のある設計・製作・施工技術について述べるとともに,日進月歩の沈埋トンネル技術の今後のあるべき方向についても論じている.
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第1章 沈埋工法の概要 1.1 沈埋トンネルとは 1.2 沈埋工法の歴史と現状 沈埋工法の発達/わが国での発達/沈埋工法の現状 1.3 沈埋トンネルの種類と特徴 沈埋工法の特徴/施工方法/構造形式/沈埋トンネルの事例
第2章 施工方法 2.1 沈埋函の製作 鋼殻の製作/コンクリートの打設/端部鋼殻の製作/艤装工事 2.2 トレンチの浚渫 2.3 沈設と接合 2.4 継手 2.5 基礎と埋戻し
第3章 計画 3.1 計画の手順と主な配慮事項 3.2 水域横断形式の比較 概説/橋梁との比較/他のトンネル工法との比較 3.3 平面・縦断線形の計画 沈埋トンネル始終端の位置/平面線形/土かぶりと縦断線形/計画縦断線形と沈埋函の縦断/沈埋函の長さの設定 3.4 トンネル断面の計画 内空断面/横断面形状 3.5 トンネル施設の計画 3.6 沈埋函の構造と施工計画 3.7 工程計画
第4章 調査 4.1 社会条件調査 水路条件調査/船舶航行安全対策調査/交通関係調査/用地,漁業などの利権調査/支障物件調査/地域防災計画調査 4.2 自然条件調査 気象・海象条件調査/地盤条件調査/耐震設計調査 4.3 環境保全のための調査 水質/大気質/騒音・振動/地盤沈下および地下水/建設副産物の処理 4.4 その他の調査 測量調査/土捨ておよび土砂採取/沈埋函施工ヤード
第5章 沈埋函の構造 鉄筋コンクリート沈埋函/プレストレストコンクリート沈埋函/鋼殻構造沈埋函/合成構造沈埋函/セグメント式沈埋函
第6章 構造設計法 6.1 設計の基本 6.2 構造性能と照査法 6.3 沈埋トンネルに対する設計法 荷重作用/構造性能と照査項目/安全性や耐久性等の照査法 6.4 沈埋トンネル横断面の設計 解析モデル/鉄筋コンクリートおよびプレストレストコンクリート部材の設計/合成構造部材の設計 6.5 函軸方向の設計 解析モデル/弾性ばね地盤上の梁としての解析/地盤の沈下解析/トンネル函体の沈下応答解析 6.6 沈埋函継手の設計 概説/接合および止水構造/剛結合継手/可撓性継手/最終継手 6.7 防水と防食の設計 防水の設計/防食の設計 6.8 耐火設計 耐火設計の現状/車両火災の設定/耐火工 6.9 仮設構造および艤装設備の設計 仮隔壁の設計/艤装設備の設計 6.10 基礎の設計 基礎構造形式の種類と特徴/基礎の設計方法 6.11 トレンチおよび埋戻しの設計 6.12 投走錨と沈船に対する設計
第7章 取付部の設計 7.1 立坑の設計 立坑の構造/立坑下部構造/換気所の設計 7.2 陸上トンネルおよび擁壁の設計 構造形式とその選定/構造設計 7.3 護岸の設計 沈埋函沈設時仮護岸の設計/完成時護岸の設計
第8章 耐震解析法 8.1 耐震設計の考え方 沈埋トンネルの地震時の挙動/耐震性能 8.2 設計地震動 8.3 地盤の評価 8.4 構造部材の評価 8.5 耐震解析手法 震度法/応答変位法/動的応答計算法 8.6 耐震継手の検討 8.7 液状化の検討
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