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土地区画整理事業の保留地配置 |
−市街化促進・販売促進のための新しい指針− |
梶原文男著 |
A5・182頁 / 3080円 発行年月日 : 1999年6月 ISBN : 4-7655-1602-4 |
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保留地の処分金は土地区画整理事業の重要な財源である.したがって,その処分性が事業の成否の鍵を握るといっても過言ではない.本書は,保留地の処分性はその配置の良否に大きく左右されるとして,財源としてばかりでなく,市街化促進要因としても重要な保留地の配置設計について詳細に述べた,他に類をみない書である.市街化に果たす保留地の役割について考察し,配置設計の必要性を説くとともに,配置計画にあたって検討すべき事柄や,設計の考え方,方法,位置決定の方法などについて,実務を踏まえて具体的に解説している.
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1章 序論 1.1 土地区画整理事業地区の土地利用について 土地利用と事業効果/地区内の市街化/土地利用計画と敷地コントロールに関する基礎的考察/換地および保留地の設計方法と市街化の関係 1.2 日本の土地区画整理事業の特徴と各国との比較 1.3 これまでの既往研究 事業計画の構成に関する既往研究/換地設計に関する既往研究/敷地分割等の課題・敷地コントロールに関する既往研究/市街化に関する既往研究/事業効果・開発利益に関する既往研究/保留地に関する研究の必要性 1.4 保留地の意義と役割 法的意義/役割 1.5 研究の意義と目的 意義/目的 1.6 構成 2章 土地区画整理地区内の市街化の実態と市街化促進要因 2.1 市街化の整理 市街化の必要性/既往の市街化促進施策の整理/既往研究での市街化促進要因の整理 2.2 市街化の分析 分析の対象事業/市街化変化の様子/市街化速度と市街化圧力の関係 2.3 市街化促進要因の分析 分析の目的/分析の考え方と進め方/タイプ別市街化/分析 2.4 画地条件と市街化に関する考察 画地の細分化の影響/分割前後の画地の状況/X−S平面による分析/画地分割の発生率/画地分割と市街化の関係/画地分割の形態的要因の整理 2.5 まとめ
3章 保留地配置設計の類型とその課題 3.1 保留地配置方法の類型 一団性配置/散在型配置 3.2 保留地配置設計の定義 3.3 保留地面積決定の課題 設定条件と面積算定方法/現状と課題 3.4 配置方法の検討の必要性 配置設計に関するこれまでの検討時期/事業地区の属性と配置設計方法の関係 3.5 まとめ
4章 公売型保留地の処分性と市街化 4.1 分析の目的 4.2 調査地区の概要 地区概要/市街化の状況 4.3 処分状況の変化 保留地の計画・実務上の問題点/保留地の処分・市街化の特徴 4.4 市街化の遅れと不処分発生の要因 保留地取得者の意向/画地面積による特徴/画地の分割・転売/保留地画地の処分と市街化の判別分析 4.5 まとめ
5章 保留地の一団性配置の効果 5.1 分析の目的 5.2 一団性配置の特徴 土地利用等の特徴/計画者の意向 5.3 処分性・市街化率 保留地の処分性の比較/保留地自体の市街化率の比較 5.4 宅地化促進と保留地配置方法との関係 5.5 一団性配置に関する計画者の評価 階層構造分析の手順/階層構造の決定/階層構造を用いた意思決定の分析 5.6 まとめ
6章 保留地配置設計方法の決定 6.1 検討モデルの手順 6.2 一団性配置(住宅団地型)の決定 地区条件・事業性格/階層構造の構成/各レベルにおける一対比較 6.3 散在型配置(公売型)の決定 地区条件・事業性格/階層構造の構成/各レベルにおける重み算定結果 6.4 階層構造分析を用いた保留地配置設計方法決定の留意点 作業上の課題/モデルの適用範囲 6.5 まとめ
7章 保留地の一団性配置の位置選定 7.1 位置選定の必要性 7.2 一団性配置におけるエリア選定の課題と解決策 エリア選定の課題/課題解決のための階層構造の構成 7.3 学校用地選定のためのモデルの構成と分析 概要/構成と分析手順/学校用地としてのエリア選定 7.4 住宅用地としてのエリア選定 7.5 エリア選定モデルの評価 7.6 まとめ
8章 まとめと今後の課題 8.1 本書のまとめ 8.2 今後の課題
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