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M.J.N.Priestley・F.Seible,G.M.Calvi著/川島一彦監訳 |
A5・514頁 / 7920円 発行年月日 : 1998年4月 ISBN : 978-4-7655-1588-7 |
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【出荷までに1週間程度お時間を頂く場合がございます】 震度法を世界に先駆けて開発し,実用してきたわが国であるが,残念ながら,阪神・淡路大震災が,その限界を明らかにしてしまった.本書は,キャパシティデザイン,すなわち塑性化が生じる部材とせん断破壊や非線形化を生じさせてはならない部材に分けて,前者には十分な靭性を,後者には十分な耐力を与え,予期しうる応答を引き出そうという考え方に基づく耐震設計法を,耐震性判定,耐震補強法をも包含する統一的設計法として,解説している.今後の耐震技術開発の取組みに,大きな示唆を与える書であろう.
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1.耐震設計のフィロソフィ 1.1 はじめに 1.2 最近の地震における橋の被害 応答変位の問題/橋台の沈下/橋脚の被害/ラーメン橋脚の横梁の被害/ラーメン橋脚の柱梁接合部の被害/フーチングの被害/鋼製部材の被害 1.3 耐震設計のフィロソフィ 耐力設計と弾性設計/じん性とエネルギー吸収/キャパシティデザイン/耐力の定義/信頼性理論の適用/設計と応答の限界状態 1.4 耐震補強のフィロソフィ 優先度/耐震性評価/耐震補強法 1.5 設計法 サイスミシティの設定/基本設計/モデル化と解析/設計と構造細目/設計のチェック/免震設計/耐震性評価と耐震補強 2.基本設計 2.1 はじめに 2.2 制約条件 機能的制約条件/地形的制約条件/上部構造形式 2.3 各種の耐震構造 桁と橋脚・桁と橋台の結合/橋脚形式/橋脚断面/橋脚と基礎の接合部/基礎形式 2.4 深い渓谷に架ける橋 2.5 長大橋
3.モデル化と解析 3.1 モデル化と解析目的 3.2 モデル化 3.3 サブスティチュート解析モデル 3.4 解析法 タイプ/静的・擬静的解析法/地震応答スペクトル解析法/時刻歴応答解析法 3.5 解析例
4.耐震設計 4.1 はじめに 4.2 耐震設計に用いる材料の特性 横拘束されていないコンクリート/横拘束されたコンクリート/鉄筋/構造用鋼材/PC鋼材/高性能複合材料 4.3 キャパシティデザイン 塑性ヒンジに要求される曲げ耐力/曲げじん性と塑性回転角/想定位置に塑性ヒンジを生じさせるために必要な耐力・設計耐力 4.4 柱梁接合部の設計 柱梁接合部のせん断力/平均せん断応力度/主応力度/ひび割れが生じた接合部の力の伝達 4.5 定着・定着長・重ね継手 設計定着長/拘束条件下での定着/鉄筋の重ね継手/曲げによる付着 4.6 フーチング 曲げモーメントに対する設計/せん断力に関する設計/橋脚とフーチングの接合部の設計/杭の設計 4.7 橋軸方向の桁の設計 4.8 ヒンジ 桁かかり長/せん断キー/連結装置の設計 4.9 Delta効果 4.10 設計例 箱桁曲線橋の橋脚/変位ベース設計法による2柱式橋脚
5.橋梁の免震設計 5.1 はじめに 概念/固有周期のシフト/減衰/地震動の特性/上下方向応答/設計理念と構造形式/変位に対する配慮/適用例と地震時挙動/適用の際の留意点 5.2 免震とエネルギー吸収装置 装置の特性・要求性能と試験 5.3 モデル化・解析・設計 モデル化/解析/考え方/キャパシティデザインとプロテクション係数/設計方法 5.4 フーチングのロッキング ロッキング応答/応答スペクトル法による設計/時刻歴応答解析
6.既設橋梁の耐震性評価 6.1 はじめに 6.2 限界状態の評価 使用限界状態/損傷制御限界状態/生存限界状態 6.3 耐震性評価に用いる解析法 保有耐力・要求耐力の比に基づく解析/プッシュオーバーアナリシス(塑性崩壊解析)/非弾性時刻歴応答解析 6.4 部材耐力と変形性能の評価 材料強度/構造部材間の相対耐力に対する配慮/弾性剛性/曲げ耐力/軸方向鉄筋に重ね継手を有する橋脚の曲げ耐力/塑性ヒンジ部の変形性能/横梁部における曲げ耐力と変形性能/せん断耐力/柱梁接合部の耐力と変形性能/フーチングの耐力と変形性能/上部構造の耐力と変形性能/橋台の耐震性評価 6.5 その他 せん断キー/ストラット作用/支承/桁間連結装置とジョイント構造/鋼上部構造の耐震評価
7.耐震補強 7.1 はじめに 7.2 RC橋脚の耐震補強 耐震補強法/橋脚の耐震補強法 7.3 横梁の耐震補強 地震力を低減する方法/横梁の耐力の向上法 7.4 横梁と橋脚の接合部の耐震補強 地震力の低減/地震後の補修を前提とした損傷の許容/接合部へのプレストレスの導入/巻立て補強/取替え 7.5 上部構造の耐震補強 可動部桁端の耐震補強/上部構造の曲げ耐力 7.6 フーチングの耐震補強 安定性の向上/曲げ耐力の向上/せん断耐力の向上/フーチングと橋脚の接合部のせん断補強法 7.7 免震設計を用いた耐震補強
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