|
竹林征三著 |
A5・418頁 / 6160円 発行年月日 : 1997年8月 ISBN : 4-7655-1580-X |
|
|
|
【美本ございません】 風土工学とは,地域のもつ個性豊かな風土文化やローカルアイデンティティを土木事業等の設計レベルに翻訳するためのテクノロジーを意味する.本書はその入門書で,概論から始め,地域の個性の分析・評価方法,景観設計やネーミング等に反映させる手法までを解説している.土木工学の今後の方向を探るうえで必読の書.
|
|
|
|
はじめに:最適化原理と個性化原理 第1部 風土と土木 1 地域おこしと風土 ふるさと創世の思い/地域おこし(地域活性化の三種の神器・地域活性化の心)/地域づくり/真の三種の神器/ローカルアイデンティティ/有形無形の地域づくり/「知の共有」「行の共有」「ことおこし」 2 風土とは:人間存在の風土の構造 3 風土と土木 風土における土木施設存在の構造/風土と土木/環境と風土 4 土木施設の本性と本望 本性/本望/土木施設の自己実現 5 土木施設の善悪の構造 6 魅力備わる土木施設の条件 魅力備わる人間の条件/土木施設の条件/アイデンティティ/「フーテンの寅」に学ぶアイデンティティ演出 7 満足拡大の土木と不満解消の土木 土木施設評価の二面性/物理的機能の二面性/質的イメージ評価の二面性/満足拡大と不満解消 8 有形なる土木施設と無形なる土木施設 土木遺産とは/有形遺産と無形遺産/寿命とその対応/存在の意義/無形土木遺産/土木遺産と保存の伝承 9 土木は大地に名をつける仕事 風土遺産としての土木施設名
第2部 風土工学への道 10 感性工学の誕生の時代背景 誕生/感性工学による商品開発 11 感性と風土文化 感性とは何か/風土と感性 12 風土工学の誕生 めざすもの/これからの土木工学・風土工学 13 総合学としての風土工学 14 風土工学への発展ステージ
第3部 風土工学の構築 15 思考するコンピュータ 16 風土の認知対象と認知システム 認知対象としての六大環境システム/認知システムとしての五蘊思想/六感の環境システム・風土システム 17 風土工学デザイン対象と演出シード デザイン対象としての六感環境システム/デザイン対象:ものづくりの技を求めて/ものづくりの秩序・ユニティーの原理/ものづくりの美の演出/ものづくりの目的函数/際の設計:キャッチフレーズ 18 ものづくりに心を入れる心 ものづくりの心/芸術家の制作の心/心を入れる心:ものづくりに「対する姿勢」/ものづくりの対象に「対する認識」/対象に「対する作法」 19 風土工学の手足となる道具 感性の尺度と測定/意思決定支援技法 20 風土工学のアプローチ類型 アプローチ類型/地域デザインの拠りどころとしてのRNSDと風土/風土工学・類・・類・・類・・類/順向性と逆向性の風土工学手法 21 風土工学データバンクシステム 概要/データバンクアプローチ類型/データバンクシステムマトリックス二軸を構成する四要素
第4部 風土工学の適用 22 風土工学デザインコンセプトの創出:風土工学・類 デザインプロセスと課題/地域資源の活用と風土工学的アプローチ/トータルデザインコンセプト創出プロセスと支援システム化のパースペクティブ/地域資源のイメージ構造化と基本コンセプト創出の事例研究/デザインコンセプト素案の創出の事例研究/風土アセスメントシステムを内包した基本コンセプト創出プロセス 23 風土工学としての景観設計 良好風土資産形成に資する景観設計/イメージのデザイン技法/デザインの基礎技法/デザインネックの分析/風土工学手法の導入/風土と調和する色彩設計/カラープランニングシステム/コーディネートデザイン/堰のチェックリスト評価 24 命名技術としての風土工学 土木施設名の実際・分類/命名の風土工学フローチャート/施設名の好感度評価/感性工学からみた命名システム 25 風土工学としてのイメージ評価 河川景観の感性工学/ダム・水源地の風土イメージ感性評価
第5部 土木事業と風土工学の視座 26 風土遺産・土木遺産の評価と保存・伝承:富士川22選 27 茨木の風土と安威川ダム 28 モロビの郷と森吉山ダム 29 吉野の郷・川上の郷と大滝ダム 30 富士山と富士川 31 越前平野の歴史風土と九頭竜川治水
第6部 おわりに 32 風土五訓と風土工学のすすめ 33 風土工学の着想と風土工学への思い 地域の個性を生かすテクノロジー/感性工学との出会い/土木に人間との接点を求める/無形のデザイン対象/最適化原理から個性化原理へ
|
|
|