|
吸光光度法ノウハウ |
−ケイ酸・リン酸・硝酸塩の定量分析− |
奥修著 |
A5・150頁 / 2200円 発行年月日 : 2002年12月 ISBN : 4-7655-0391-7 |
|
|
|
天然水中に存在する硝酸塩,リン酸,ケイ酸は,一般に栄養塩類と呼ばれ,水界生態系はもちろん,人間社会においても,水質汚濁や河川汚濁等に影響を与える要因のひとつとなっている.本書では,栄養塩類を吸光光度法で測定する一連の作業を,分析の初心者でも十分に正確な分析ができるよう,基礎から応用までを系統的に詳しく解説する.さらに,分析データの信頼性を高めるためのノウハウやテクニックなど,教育や分析測定の現場で役立つ情報も十分に盛り込む.栄養塩類測定の参考書として,また,吸光光度法の入門書としても好適.
|
|
|
|
第1章 定量分析の概念と分析者の姿勢 1.1 定量分析の考え方と注意点 1.2 分析者の姿勢 基礎勉強と技術の向上の関係/分析と体力・体調/集中するということ/イメージの大切さと「気分」の問題/正確に測定するための支え
第2章 分析までの準備 2.1 室内環境 2.2 機器・器具の保守と取り扱い上の注意点 電子天秤/純水製造装置/分光光度計 2.3 器具の洗浄法 吸光度測定セル/ガラス器具類/プラスチック製品/オートピペット・チップ/アルカリ洗剤の使用上の注意 2.4 ポリビーカの自作 2.5 測容器の取り扱いの基本 メニスカスの見方/ガラス測容器/ポリメスフラスコ/標準溶液の希釈
第3章 吸光光度法の概略 3.1 吸光光度法の基礎概念 色と光吸収/分光光度計の原理/ランバート・ベールの法則/吸光度の意味/吸光度の比較 3.2 検量線法の基本と応用 検量線法の基本:直線回帰法/一点検量線法,折れ線検量線法/検出限界・定量下限/有効数字と誤差関数 3.3 吸光光度法の操作手順
第4章 試料水の採取と保存 4.1 試料の保存容器 4.2 試料水の必要量 4.3 採水方法 4.4 試料水の保存 4.5 試料水の前処理(濾過)
第5章 ケイ酸の分析 5.1 ケイ酸の概観 5.2 環境水中での濃度範囲 5.3 モリブデンイエロー法によるケイ酸の定量 全般的な注意/器具類/試薬/定量操作/正確な定量のポイント 5.4 モリブデンブルー法によるケイ酸の定量 器具類/試薬/定量操作/正確な定量のポイント
第6章 リン酸の分析 6.1 リン酸の概観 6.2 モリブデンブルー法による溶存リン酸の定量1 全般的な注意/器具類/試薬/定量操作/正確な定量のポイント 6.3 モリブデンブルー法による溶存リン酸の定量2 器具類/試薬/定量操作/正確な定量のポイント
第7章 硝酸塩・亜硝酸塩の分析 7.1 窒素の循環と硝酸・亜硝酸塩の概観 7.2 銅−カドミウム還元・ナフチルエチレンジアミン吸光光度法による硝酸塩の定量 全般的な注意/器具類/試薬/銅−カドミウム還元カラムの調整法/還元率の測定法/定量操作/正確な定量のポイント 7.3 亜硝酸塩の測定 試薬/定量操作/正確な定量のポイント
応用編 事例1 リン酸の測定に及ぼすケイ酸の影響の検討 事例2 河川水中のリン酸,ケイ酸の測定1 事例3 河川水中のリン酸,ケイ酸の測定2 事例4 飲料水中の栄養塩類の分析 事例5 浮遊珪藻類の生活応答と栄養塩類濃度の関係 事例6 国際相互検定
|
|
|