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平野功著 |
A5・198頁 / 4400円 発行年月日 : 2000年12月 ISBN : 4-7655-0390-9 |
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近年は,液体,固体へとその対象領域を拡げ,また波長領域も拡張されて,その応用分野を拡大してきた分光学.本書は,原子の分光学における現象の解析を,初学者にも理解しやすいよう配慮しながら,簡潔に解説している.
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第1章 スペクトル広がりの因子 はじめに/自然幅/ドップラー幅/同種原子との衝突/封入気体との衝突/セルの壁との衝突 第2章 スペクトルプロフィール 原子のモデル/自然幅スペクトル/衝突広がり/自然幅と衝突広がりの組合せ/ローレンチアンとドップラープロフィール/光源のもつスペクトルの影響
第3章 微細構造 微細構造の表示/微細構造二重項/電子のラーマー周波数/軌道運動による磁気モーメント/電子のg因子/微細構造/一電子原子のスピン軌道相互作用/L−S結合/ラーマーの歳差運動
第4章 3n−jシンボルと遷移強度 3−jシンボル/6−jシンボル/9−jシンボル/12−jシンボル/テンソル演算子と行列要素/Cs−D2線の磁気準位間の遷移強度
第5章 超微細構造 はじめに/磁気双極子相互作用/電気四重極相互作用/Rbについて
第6章 スペクトル強度分布 主量子数で表示される原子のエネルギー準位/微細構造/微細構造スペクトル強度/超微細構造のスペクトル強度/Csについて
第7章 電気双極子遷移の選択規則 パリティー/スピンをもたない原子/スピンをもった原子/ウイグナー・エッカールトの定理/超微細構造
第8章 ハミルトニアンと固有値 水素様原子に関するハミルトニアンと固有値,固有関数/スピン軌道相互作用に関するハミルトニアンと固有値/L−S結合のハミルトニアン(ゼーマン効果)
第9章 高分解能分光 光二重共鳴と光ポンピング/二光子吸収/飽和吸収
第10章 光ポンピング はじめに/光ポンピングの原理/磁気共鳴/核磁気モーメント/緩和/スピン交換/縦方向および横方向磁化/光交差法による磁化
第11章 g因子 g因子の導入/gs,glを含む方法/電子がいくつもあるとき/超微細構造のg因子
第12章 磁気の効果 磁気光学効果/シュテルン・ゲルラッハの実験/ゼーマン効果/パッシェンバック効果/電子スピン共鳴(ESR)/スピン演算子
第13章 磁場によるエネルギー分離の解析 ハミルトニアン/行列要素/Cs−D2線に関するゼーマン分離
第14章 ファラデースペクトルの古典論 はじめに/理論/Cs−D2線のファラデースペクトル
第15章 誘電率から求める磁気光学スペクトル 誘電率/固有方程式/ファラデー配置での固有値と固有ベクトル/ホークト配置での固有値と固有ベクトル/磁気光学スペクトル/楕円偏光の固有方程式
第16章 磁気光学スペクトルの公式 はじめに/ファラデースペクトル/ホークトスペクトル/一般化されたファラデーの公式/一般化されたホークトの公式/前方散乱磁気光学スペクトルの一般式
第17章 密度行列 運動方程式/緩和の取扱い/衝突の効果/コヒーレンス/原子の運動/分極率とサセプティビリティー
第18章 ラビ周波数 ラーマーの歳差運動/一般化されたファラデースペクトルにおけるラビ周波数/一般化されたホークトスペクトルにおけるラビ周波数/一般的ラビ周波数
第19章 サセプティビリティーと波数 二準位近似/プラズマ分散関数によるアプローチ
第20章 磁気光学スペクトル ファラデースペクトル/ホークトスペクトル/まとめ
第21章 磁気カー効果 はじめに/入射光および反射光の電場に関する単位ベクトル/入射と反射/検光子/観測されるスペクトル/フレネル反射率とプラズマ分散関数/カー回転角/カー楕円率/数値解析/まとめ
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