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| 松尾昌樹著 |
A5・326頁 / 6820円
発行年月日 : 2000年1月
ISBN : 4-7655-0388-7 |
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家庭にも普及しつつある「アルカリイオン水」や，医療・衛生・農業・食品等の分野で，環境に優しい新しい「殺菌消毒水」として注目されている「強酸性電解水」など，電解水はさまざまな形で利用されているが，その認知度はまだ低く，研究や応用のための環境整備も不十分である．本書は，今後の研究開発や理論の確立，利用技術の標準化に資すべく，種々の電解水の開発過程，特性，電解に関する基礎事項，殺菌作用のメカニズム，生体への活性作用，利用事例，使用上の留意点，今後の課題などに関する最新の知見や実証データを整理し，集大成した書である．
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1 基礎的事項
1．1 電解水の概要
用語，記号／水の機能化，活性化／定義・特性・利用の概要
1．2 研究開発・利用の経緯
1．3 関連する電気化学的基礎事項
電気化学的用語／電解質の解離・溶解度／水の電離・pH／電気伝導率(EC)／酸化還元電位(ORP)／水溶液系の標準酸化還元電位／ORPとpHの関係／水，酸化剤，還元剤の安定存在域／有効塩素(残留塩素，遊離塩素)
1．4 水の電解と電極反応
原水の性状と予措／電解と電極反応／電解中の状態変化と電解条件による物性への影響
1．5 電解水の種類と分類，名称
2 生成装置の種類，構造，作用
2．1 概説
2．2 各部品・付帯器具の構造と性能
電源装置／電解槽／電解槽の設計，運転，管理
2．3 隔膜式
1隔膜2槽式／2隔膜3槽式
2．4 無隔膜式
弱酸性強酸化水(ソフト酸化水)／中性水(弱酸・中性強酸化水)／弱アルカリ・中酸化水(塩類付加式)
3 強電解水の物性と測定法
3．1 生成化学種の種類・物性測定法
有効塩素・塩素イオン／活性酸素，フリーラジカル，一重項酸素，過酸化水素，オゾン／溶存酸素濃度(DO)／pH／ORP／pe(電子活動度)／EC
3．2 電解水物性の保存性と安定性
概説，保存条件による経時変化／撹拌・両極水混合による影響／噴霧による影響／希釈の影響／強酸化水と消毒薬・中和剤・他薬剤との併用，相互作用／器材による物性への影響と器材の腐食性
3．3 有機物(汚染物・共存物)等による不活化
3．4 菌付着対象物に対する毒性・安全性
3．5 強還元水(強アルカリ強還元水)の特性
特性と効果／物性値の変化，還元力の要因／還元力と水素との関係，活性酸素消去活性／抗菌・抗ウイルス活性と洗浄除菌効果／生育への影響
3．6 強酸性水以外の強酸化水
弱酸性水(弱酸性強酸化水)／弱アルカリ中酸化水(F．クローラ水)
4 強酸化水の殺菌作用とメカニズム
4．1 概説
殺菌消毒に関する基礎事項／微生物の生存領域／抗微生物効果
4．2 電解殺菌
4．3 殺菌要因の検討
有効塩素／フリーラジカル，活性酸素／オゾン／DO／pH／電子の働き，電荷作用，ORP
4．4 pH・ORP・ACC(有効塩素濃度)間の相互関係
4．5 強酸化水と殺菌消毒剤の殺菌効果の比較
5 強電解水の利用
5．1 概説
一般・留意事項／経済性／施用配管，噴霧法
5．2 医療，衛生分野
一般・留意事項／外科，形成外科，皮膚科／歯科／内科，ヘリコバクター・ピロリ，その他
5．3 農業分野
一般・留意事項／施用配管・噴霧，設備，経済性／園芸，施設園芸，培養植物，果樹／農産物(野菜・果実等)，流通／畜産，獣医療，水産業
5．4 食品分野
一般・留意事項／食品加工／調理，厨房／畜産物／水産物
5．5 ゴルフ場，他産業等
ゴルフ場／水処理・他産業・環境・家庭・美容分野
6 弱電解水(弱電解イオン水)
6．1 概説
6．2 弱電解水の特性
一般的性質／pHとORP／弱アルカリイオン水(AIW)の特性／プロトンウォーター(還元水，ケアウォーター)
6．3 弱アルカリイオン水の利用
一般事項，効能，良質でおいしい水の条件／内科，実験動物，飲用／皮膚科，アトピー性皮膚炎／農業・園芸分野／食品分野，家庭，その他
6．4 弱酸性イオン水(SIW)の特性と利用
7 特殊電解水
7．1 電気石処理水(トルマリン処理水)
7．2 交流式電解水(高周波還元水，抗酸化水)
7．3 その他の特殊電解水
還流式中性電解水(無菌水)／無隔膜式中性電解水／ポリアニリン機能水／炭酸水素塩を補助剤とした電解水／炭素電極使用の電解水／強弱両電解水生成器
8 問題点と今後の課題
8．1 概説，基礎・利用研究
殺菌作用の要因／電解水処理による生体等の活性化・機能化／電解水特有の物性解明と計測技術
8．2 製品開発，販売，普及
8．3 利用時の留意点と課題，利用マニュアル
医療衛生分野／農業分野／食品分野・その他／保管，運搬法
8．4 標準化，法制化
用語，呼称，記号の統一，研究発表の形式と内容／原水，電解原液の基準／生成器類の設備装置，保守点検等の整備と標準化／カタログ等の表示内容／法制化
8．5 安全性，環境問題
8．6 今後の予測と展望
9 資料編
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