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書籍詳細
 
構造物の維持管理に関わる不思議なはなし
中村秀治著
B6・206頁 / 2200円
発行年月日 : 2005年11月
ISBN : 4-7655-4445-1
 

内容紹介
【美本ございません】
わが国は既存施設の維持・管理・更新を環境との調和をめざして行わねばならない時代を迎えました。生物に寿命があるように,構造物にもシステムとしての病気や寿命があって,延命を図るには適切な処置を講じねばなりません。構造物の病状は管理者に適切な処置を促しているのです。本書は,著者の遭遇した不思議な現象とその対策を通して,構造物が発する危険信号に耳を澄ませて「読み取る感覚」を養って頂くことを目的に書かれました.随所に配した豆知識や巻末の付録も大変参考になります。
 
目次
第1話 誰もいない谷間に響く鐘の音
(コンクリート構造物のジョイントのずれ)
○不思議な現象の発生状況
○疑問点の整理
○調査
○解決
○更なる検討
----(第2話以下も同じ構成で書かれています。)----

第2話 ゆっくり静かに持ち上がるコンクリート支台
(マスコンクリートの凍害)

第3話 冬の明け方に起きた仮水門の崩壊
(鋼構造物の座屈)

第4話 水圧を受けて結束が強まるアーチダム
(ジョイントのゆるみ)

第5話 重力式コンクリートダムに生じたすごいクラック
(コンクリートのアルカリ骨材反応)

第6話 断面変形振動する鉄管
(水圧鉄管のオーバル振動)

第7話 分岐した管路端に生じた特異な圧力変化
(管内水柱の固有振動)

第8話 錆との戦い
8.1 板厚がほとんど測れない
(鋼材表面の凹凸,付着物)
8.2板厚が薄すぎる
(鋼材のラミネーション)
8.3 腐食すると板の圧縮強度が上がる
(中立面の複雑化)

第9話 地下から響く水車音
(低周波音に敏感な住人)

第10話 ダム放流時に揺れるガラス窓
(洪水吐から放流する際の超低周波騒音)
10.1 ダム下流で大きく左に蛇行する地形は何を語っているのか?
10.2 霧は何を語っているのか?

第11話 風もない貯水池面のさざなみ
(スクリーンの流力振動)

第12話 深夜の水門流失
(水門の越流による流力振動)

第13話 現場は語る
13.1 大きく変形して風上に向かって倒れた送電鉄塔
(鉄塔に働く風圧以上の電線張力)
13.2 そのままの形で横に倒れた鉄塔
(基礎の崩壊,ボルト引抜き)
13.3 部分的に曲げ変形した鉄塔
(基礎の不同変位)

第14話 風荷重,地震荷重が減った
14.1 空気抵抗の少ない電線
(キャビティートーンによる剥離点の後方移動)
14.2 構造物を空中に浮かす
(免震)

付録 構造力学・構造工学の歴史概説

あとがき

索引
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